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2020.10.16

CULTURE

ステイホームからステイホームタウンへ。建築家と事業主、二つの視点からみたコロナ禍

商店建築主催セミナーに伺いました。

ステイホームからステイホームタウンへ

先日10月7日に開催された東京ギフトショーの商店建築編集長 塩田氏主宰のトーキングセッションに伺ってきました。

テーマはステイホームからステイホームタウンへ。
この興味深いテーマは、塩田編集長がコロナ禍を経て、自分自身の興味があること、それを聞きたい人を呼んだとのこと。私も興味をそそられ、今回のトークセッションに早々に応募したのでした。

久しぶりに開かれた東京ビッグサイトのイベントはやはり厳重なコロナ対策をしていて、フェイススキャナーでの検温、手指消毒、来場事前登録などの配慮を随所に感じました。

出展ブースについても、運動用品、家具、アウトドアグッズ、マスクなどの今回我々が体験した、ステイホーム期間で注目度が上がったものが多く、そういったブースに賑わいを感じました。

さて、トークセッションの内容ですが登壇者は日吉坂事務所寳神さん、菅原大輔建築設計の菅原さんのお二方。

建築家の視点で、コロナ禍の自宅の中で過ごした自粛期間とそれが時間を経て街へと開かれていく時間軸で、町と人の過ごし方にどのように変化が起きていったか、そして今後、街と人はどのような思考で動いていくのかという内容でした。コロナ禍は我々が実際に体験をした事象で、話されている内容はそれを改めて言語化いただいたような感覚になりました。

お二方の共通点としては、数々の賞を受賞している建築家の方々でありつつも、ビルオーナーやカフェラウンジのオーナーの側面をもっているという共通点がある、ある種特殊な側面を持っている方です。

そういった建築家と、事業経営者の2面をもつ2人の視点はとても興味深いものでした。
自分の運営している場所(カフェラウンジや、テナントビル)が街にどのような作用をもたらすか俯瞰で見ていることと、そこで起きる、人や店舗の関係の化学反応を分析とともにお話しされていました。

町を実証実験の場の様に見ているような視点は、建築家ならではだと感心しました。特筆すべき点としては、設計とテナント運営という二つの側面を切り分けて考えるのではなく、テナント運営で得た知見を設計やコンサルティングの知見に変換して、二つの側面でシナジーを起こしながら両輪を回していっている点。そういった視点は大変感銘を受けました。

デザイン事務所と自社ビル運営という点は、ヴィスのThe Place(https://theplace.co.jp/)も同じですね。

12月に竣工となる当社のプロジェクトですが、お二方のお話を聴きながら、運営費を稼ぐという側面だけでなく、知見をいかに本流のオフィスデザインの知見にどう変換するかが重要だと気づきました。今後クライアントからいただく課題へのソリューション提供の幅が広がる予感がしてワクワクします。

お二方、塩田編集長貴重なトークセッションありがとうございました。

余談になりますが、実は編集長の塩田さんと、建築家の菅原さんとは前職からもつながりのあるお二方でコロナ後に初めてお会いしました。お二人とも変わらず元気そうで何よりでした。