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2019.9.3

CULTURE

社員の「働きやすさ」と社内外のコミュニケーションによる「共創」を追求したオフィスづくり

2018年12月の東証マザーズ上場とオフィス移転プロジェクトのタイミングが重なった株式会社ピアラ様。会社の転換期、ステップアップのタイミングでオフィスにどのような価値を持たせるのかを社長と担当者の皆様にインタビューしました。

共創が生まれやすい空間にしたい!

T.I(インタビュアー): 
まず、今回のご移転に至った経緯を教えて下さい。

飛鳥社長: 
中長期で見たときに、人数的にキャパシティが足りなかったのが大きな理由です。2019年の秋頃に移転したいと思っていたのですが、今はオフィスの場所もなかなか空いていないですよね。そんな中、ちょうど以前のオフィスと同じビルの別フロアが空いたという事で、すぐに移転を決めました。

T.I: 
オフィスのデザインやレイアウトはどのように決めましたか?

飛鳥社長: 
オフィス空間については、他業種・他部署の社員がコミュケーションを取って共創が生まれやすい空間にしたいということや、デジタル業界はストレスが多いので、働く環境を良くして社員のストレス軽減をしたいというのもありました。

前のオフィスはヨーロピアンのイメージでした。ただ、増床を繰り返していたこともあって、かなりちぐはぐの空間になってしまっていました。デザインを統一させたのは今回が初めてです。

T.I:
デザインなどを決めるお打合せには社長も参加されていたのでしょうか?

K.T(担当PM): 
参加頂いていて、本当に決まるのが早かったです!とても助かりました。

飛鳥社長: 
やはり、最初から打ち合わせに入っていることで意思も伝えやすいですし、私がこのような打ち合わせが好きというのもあります。

ビルの設備に関する工事は本当に口酸っぱく言いました。設備(防災機器等)のコストは社員へのメリットが無いものだと思っているので、他のことに使いたかったですね。設備よりも社員への還元を意識していたので。できるだけ設備工事が発生しないようなレイアウトを考えて頂きました。

K.T(担当PM):
その点でいうと、最初からある程度バジェットを固めておいてくださったので、その中でできる事をやろうという意識がお客様含め、プロジェクトメンバー一同にあったので、非常にやりやすかったです。

勢いを体現できるオフィスで採用面でもプラスに

T.I: 
エントランスから来客エリアにかけて非常に広く、アートでおしゃれに感じたのですが、こだわりはありましたか?

飛鳥社長: 
来客エリアの壁面をガラス張りにしたことで、開放感を感じつつもエントランスでしっかり受付できるように意識しました。家具もフレキシブルに移動できるよう、可動式のテーブルにするなど工夫しています。

T.I: 
来客対応以外にも様々な使い方ができそうですね。

飛鳥社長:
広い来客エリアなので、取引のある会社様からセミナーを合同で開催しましょうなど、嬉しい声をいただいています。パーティーなどもできますし、今までは会場を借りていましたが、社内でできるのはやはり便利ですね。環境が圧倒的に良くなったという声が社員からも多く上がっています。

また、開放感があるのでとても広いところに移転したと感じられます。「勢いがある」と感じられる点から、採用面でもプラスのイメージが働いていると思います。

もともと想定していた使われ方をしつつ、カウンターで社員がコーヒーを飲みながらフランクに話している姿などを見ると、期待以上の効果があったのかなと感じます。

K.T(担当PM):
ミーティングルームの壁面もガラスで外から丸見えですが、使い勝手としてはいかがですか?

飛鳥社長: 
最初はやはり見られるのが嫌だなど色々な声がありました。でも慣れますし、外からでも使っているかがすぐわかるので今ではとても使いやすいです。

T.I: 
来客エリアではアートが多用されていますが、こだわりの点などはありますか?

飛鳥社長: 
アートで細かい部分の印象を変えることで、メリハリを与えられるように意識しました。初めてご来社いただいたお客様からは100%アートに対して質問があります。アートがあるだけでお客様とのアイスブレイクにもなるしいいですよ。

共創空間でコミュニケーション量アップ

T.I: 
ワークスペース中央の広い共創空間が印象的ですが、今回このエリアを取り入れた目的は何ですか?

飛鳥社長: 
経営層で、「イノベーションを起こしていこう」という考えはあって、ダイバーシティな空間を作りたいというのがありました。昔でいう、喫煙所の会話で新しいアイディアが生まれるようなイメージです。そのような空間を今回はオフィスの中に作りたかったんです。チャットやメールばかりではなく、他部署の社員とも顔を合わせて気軽に話せる空間を作りたいというのが大きかったです。

T.I: 
実際に会話やコミュニケーションは増えましたか?

黒田様:
会話は以前に比べて圧倒的に増えました。以前のオフィスは部署で部屋が分かれていたので、扉を出て、再度オフィスに入らないと社員がいるかすらわからなかったんです。移転後はすべての部署の空間が繋がって、把握しやすくなりました。それに伴ってコミュニケーション量も増えたような気がします。

T.I: 
具体的には、どのような使い方をすることが多いですか?

飛鳥社長: 
カウンターで向き合って仕事をしたり、窓側のスペースでは数人でちょっとしたミーティングをしたりなど様々な姿を見ています。みんな、気分によって使い分けているようですね。

あとは、大人数での研修や社内イベントもしています。デスクのすぐ横なので何をやっているのか周囲の人もわかります。全社員での会議も実施するのですが、外部で会場を借りる必要もないしすぐに集まれるので便利です。

T.I:
オフィスエリアに壁がないので、空間が広く、誰が何をしているかなどわかって風通しがいいですね。

飛鳥社長: 
共創空間をワークスペースの真ん中にしたことで、すっきりして見えることもあるかと思います。今後も、もっと仕掛けを取り入れて、共創空間をアップグレートしていきたいです。

時代とその会社に合った理想的なオフィスを

T.I: 
共創空間をアップデートしていくとのお話がございましたが、将来的にオフィスをどのようにしていきたいですか。

飛鳥社長: 
「働き方改革」と言われている中で、多様な働き方が求められていると思います。なので、その時代に合った働き方をしっかりとらえてアジャストしていくことが大事だと思います。コミュニケーションが取れる空間である事は今後も求められていくとは思いますね。

T.I: 
機能面で軸を持つことが大事ということですね。

飛鳥社長:
常に「何が流行っているのか」とか、「取り入れてみたけどあんまり使われていない」ということを事前にリサーチして理想的なオフィスに近づけていくことが重要かなと思います。

コーポレートカラーを前面に出す会社もありますが、「本当にその空間が落ち着くか?」というと実はそうでもなかったりすると思います。実際にリラックスしているのはカフェのような空間が多く、そこで働く人にとっては会社のカラーよりも働きやすさの方が重要なのではないかと思います。

オフィスはあくまでも一番集中してパフォーマンスを発揮できる場所であるべきだと考えているので、仕事をしやすい環境にすることが大事だと思います。

オフィスは覚悟。いいタイミングで移転すれば会社の勢いもグンと増す

T.I: 
ピアラ様と同様、今後会社の転換期でご移転を検討される会社様へアドバイスなどはありますか。

飛鳥社長: 
移転のタイミングについては、IRやPRで何かイベントがある時に合わせると会社の勢いは非常に出しやすいと思います。社外から見れば、オフィスは覚悟だと思います。経営者にとって、オフィスは覚悟を外へ打ち出すことになるので、自分たちの必要なものと空間をしっかり揃えるのが重要だと思います。

とはいえ、一歩一歩上がっていく意識を常に持ち続けることも大事だと思います。オフィス移転は、社員にも会社のレベルアップを示すことができ、還元できる良い機会ではありますが、今の会社の規模や立ち位置に見合うオフィスを構えた方がいいと思います。

T.I:
会社の規模やフェーズに合ったオフィスデザインの提案を私たちもしていきたいと思います。本日はありがとうございました!

さいごに

アートやブルックリンの特徴的なデザインが印象的なオフィスでしたが、飛鳥社長が第一に考えているのは社員への還元や現場での働きやすさといったことでした。

実際に働いている場も拝見しましたが、上場のタイミングでのオフィス移転ということもあり、社員の方のモチベーションもより一層高く維持できていると雰囲気で感じることができました。

会社の体制、空間に限らず、はたらく環境を変えることは人を変えるということを改めて感じることのできたインタビューとなりました。

ピアラの皆様、誠に有難うございました。