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2018.11.2

CULTURE

【オフィスぶらり】「キレイをつくる」を体現するテスコム電機株式会社様のオフィス&ショールームにぶらり行ってきました!!

今回は、ヘアードライヤー・ヘアーアイロンなどの美容家電や、ミキサーやフードプロセッサーなどの調理家電などを開発、製造されているテスコム電機株式会社 (以下、テスコム様)のオフィスをぶらりしてきました!!

家電量販店の美容家電エリアで、誰もが見たことのあるテスコム様の商品。そんな、女性を美しくされているテスコム様のオフィスはどんなオフィスなのでしょうか?

訪れる人の体温を上げるような驚きを与える空間

まず、1階のショールームに通していただきました。大理石で落ち着いた雰囲気のエントランスと商談室を横目に向かっていくと、そこにはショールームへのガラス扉が。その奥には何やらひときわ明るい空間が垣間見えます。


扉を開けると。。。


なんということでしょう!!
そこには、明るく開放的なショールームの空間が広がっていました。まるで高級デパートみたい!

エントランス、商談室からのアプローチは比較的落ち着いたトーンでスタイリッシュな空間なのですが、
その奥にひろがるショールームは、明るい木目をメインにし、照明やグリーン、磁器質タイルなどでつくられたナチュラルで明るい空間が。別世界のよう。

そのアプローチからのギャップは、訪れる人々を必ず「わぁっ」と驚かせ、体温を少しだけ上げさせるような、そんな高揚感を与える力を持っています。

階段のステップが生み出す特別感

ショールームに入ると、フロアにいざなう数段の階段が。この演出も、まるで高級なホテルやアパレルショップのよう。なんだかテンションがあがっちゃう!

テスコム様が現在使用されているビルは、構造上同じ1階でもエントランスが位置する場所とショールームが位置する場所には高低差があります。もともと、ワークスペースとして使用していた時は、この段差はむしろすこし邪魔なもの。デッドスペースができてしまったり、転倒の危険性も。

けれどもこの空間がショールームに変わった時、それは訪れる人を喜ばせる一つの演出として生まれ変わり、感動を与えるものとなりました。空間の中に段差があると、一気に高級感や特別感が出たりしますよね。


自慢の商品が並ぶ圧巻の壁面

さてさて、ショールームの中を拝見していきましょう。

まず目に入るのは、こちらの商品棚。壁一面に造作で作りつけられたこの棚には、テスコム様の商品がたくさん。あー、このジューサー欲しいっ!!
全ての商品棚には商品を照らすためのLEDの照明が設置されており、ショールームに入った瞬間に「明るい!」と思わせる一つの要因ともなっています。もちろんその照明は、白々しい蛍光灯の光ではなく、空間に合わせた美しくやわらかな光。テスコム様の商品の良さを浮き立たせる優しい光です。

(↑ショールームがある場所のBEFORE)

私たちがオフィスづくりをお手伝いしたのは2016年で、テスコム様がちょうど創業50周年を迎えらたタイミングでした。最初は、エントランスとショールームだけを改装されるおつもりだったそうですが、50周年ということで、企業のこれからや組織体制などを検討されるタイミングでもあり、オフィスの全面改装をさせて頂くことになったのです。

このショールームは、そんなオフィス改装の目玉でもありました。これまでもショールームとして自社商品を陳列されていた場所はありましたが、それはあくまでも商品を展示して商談をする場所だったとのこと。日本を代表する家電メーカーのひとつであり、「キレイをつくる」を企業理念に、日々製品開発をされているテスコム様の想いを体現したショールームをつくりたい。そんなご要望をカタチにしていく必要がありました。

また、50年以上の歴史ある企業であり、国内の自社工場で常にお客様目線で商品を開発されてきたテスコム様ですが、これまではお客様をおもてなしする場がなかったそう。是非、より良い環境で自社商品を見ていただき、もっとテスコムという会社を知ってもらえる場が欲しい、と考えていらっしゃいました。

そんな想いのもとに一緒につくらせていただいたこのショールームは、まさにお客様に「キレイをつくる」という企業理念を表し、テスコムブランドの印象を与える場所になったのではないでしょうか。

魅せ方にもこだわって

商品棚の展示は「美容」と「調理」のカテゴリに分かれて展示がされています。商品棚をよく見てみると、おや?それぞれの商品が浮いている!?

いえいえいそんなはずはありません。それぞれの商品はアクリルのスタンドに立てかけられて展示されています。しかもこのアクリルスタンド、テスコム様の商品のためオリジナルで作ったものなのです!!商談にいらしたバイヤーの方にも、「この什器をうちのお店にも入れたい!」といっていただけるほどだそうです。
造作の展示棚のピッチも、商品を立てかけるアクリルスタンドも、テスコム様の商品に合わせて作られているので、無駄がなく商品が一番美しく見える形で展示されていますね!

その場に合わせてビルトイン

「調理」の商品を展示、デモンストレーションするにあたって、ショールームの中にはキッチンも。
シンクもIHコンロもある本格的なもので、もちろんこのキッチンも造作でデザインされています。オリジナルなので、冷蔵庫もビルトインされていて見た目もスッキリで使い勝手もよさそうですね。

キッチンの後ろの壁は磁器質タイルで清潔感が表現されていました。ディスプレイされている小物もすごく素敵で空間にマッチしていますね。お家にこんなキッチンと、こんなに便利な調理家電たちがあればいいのに。


空間のポイントは「調和」

さてさて、こっちの一角はなんでしょう?美容室??

こちらはテスコム様「美容家電」の中でも「Nobby」というサロン専用の美容家電をデモンストレーションする場所。「Nobby」は国内の70%のサロンで使われ、プロに愛されている商品です。その「Nobby」のブランドイメージを損なわないサロンの空間がそこにはありました。

今回のショールームづくりでは、この「Nobby」を踏襲したサロンの世界観と、ショールームの明るいナチュラルな雰囲気をどう融合させるのか、というところもポイントのひとつでした。
確かに、イメージの違う2つの空間が共存しています。けれども、その2つの空間は違和感なく溶け込み、互いのイメージを壊していません。全体的なトーンは変えずに、色味と素材を変えることによって雰囲気の違いを出し、互いに調和を持たせることに成功している空間だと感じました。

しかもこの空間、カーテンでも区切ることができるらしいのです!!ショールームとサロンの空間を区切る必要があるときには、このカーテンを引き出します。もちろんカーテンも空間にマッチするデザイン。
ヴィスの会議室でもカーテンを目隠しとして使っていますが、カーテンってとっても重宝します。
壁と違い可変的なので、使わない時には収納してスペースを邪魔しないですみますし、可動間仕切りのように重くて大そうなものではないで、気軽に使えます。素材もレースや布地などで随分印象が変わるので、いろんな使い方ができそう。防音などの効果はありませんが、緩やかな間仕切りが必要な場合はカーテンも選択肢の一つになりますね。

さらにテスコム様のオフィスでは、カーテンは普段収納されていて必要な時だけこのストレージから出すタイプ。扉を開けて、カーテンを引き出せばOK。なんとも便利な使い方ですね!


カーテンの収納以外にも、このショールームの中には隠れた収納が意外とたくさん。海外や遠方からのお客様は、荷物やコートが多いこともあるので重宝される空間だそうです。

空間づくりをするときには、使い道や使う人のことを考えて、収納量や収納場所をつくるといいですね。デッドスペースなどを活用して収納を用意しておくと、オフィス内が整理整頓されるので是非とも真似したいところ!

商談が進みそうな落ち着いたデザイン

さて、ショールームを出て、オフィスの他の所にも行ってみましょう。

エントランスからショールームまでにある商談室は、大理石のエントランスと同じく落ち着いた雰囲気。モノトーンの空間でありながらも、動きのあるカーペットが高級感を演出しています。ブラックのパーテーションもかっこいい。

ワークスペースは?

ワークスペース(執務室)ものぞかせていただきました。
2階のワークスペースは、天井が低めなので余計な壁はつくらず広い空間に。なるべくスペースを有効活用できるように、開き戸を引き戸にしたりする改装を行いました
執務室内には打合せや作業ができる大きめのテーブルが。チームの会話や共同作業ができるように工夫がされています。製品のメンテナンスができるように工具を取りそろえた作業台も用意されていて、実際に働かれる方が働きやすい空間が設計されていました。
壁面には製品ごとにまとめられた棚が造作で作りつけられており、モノが多くなりがちなメーカーのオフィスでも整理整頓ができるような工夫が。

限られた空間の中で、いかに効率的に、働きやすいワークスペースをつくるか。
そういったところがオフィスづくりの重要なポイントですね。

企業のダイバーシティに合わせて

こちらはワークスペースの奥にある休憩室。
ヴィスにも女性専用のパウダールームがありますが、テスコムさんお休憩室は広い!そして、一角には鏡を置いたドレッサースペースが。ここでは自社製品のモニター使用などもでき、実際に製品を使って髪をまいたりドライヤーでブローをしたりもするそうです。
壁面には可愛い柄のクロスが施されており、ワークスペースとは違う雰囲気で休憩室らしい空間が作られていますね。

休憩室内はカーテンで区切れるようになっており、育休明けで復帰されてきたママワーカーの方が搾乳をされたり、体調を悪くした方が休まれるときに使うそう。広くて充実した休憩室だからこそ、そういった配慮があると、みんなが気持ちよく使えますよね。
企業のダイバーシティが進む現代においては、女性社員やママワーカー、体の不自由なワーカーなど、どんな人にとっても働きやすいワークプレースをつくっていくことが企業に求められています。

感じる広さは面積ではない

フロアを変えて、会議室兼商品展示室に。
以前はここをメインのショールームスペースとしてご利用されていたそうですが、現在は商品の展示をしつつも、社内会議などが行われています。ここでは商品を既製品のゴンドラ什器に並べており、店舗でのディスプレイなどの参考にも。確かにお店みたい!新しいドライヤー欲しいなぁ。そんな購買意欲がわいてきます。

上の方の階ということで、日当たりが良く気持ちがいいお部屋なので、床は通常のカーペットではなく木目の塩ビタイルを採用。それだけで空間が一気に明るく広く感じられます。
実際、元々のお部屋の中に商品を収納する倉庫スペースを新たにレイアウトしたので以前より狭くなったはずなのですが、感覚としてはそうでもなく、むしろ広く感じていただいているよう。
色味を明るくし、整理整頓をするスペースをつくるだけで、感じる広さも違うんですね!

想いが詰まったオフィスであることの重要性

今回は、オフィスづくりの目玉であるショールームを中心に、オフィスの中をいろいろとぶらりさせていただきました。テスコム様の企業理念に対する想いや、お客様へのおもてなしの心、社員様を大事にする気持ち、自社商品に対する誇りや愛が詰まったオフィスだったように思います。

実際にオフィスを改装されてからは、お客様にも好評価を頂き、社員のみなさまにも喜んでいただけたそう。新しく入ってこられた新入社員の皆さんにも、会社が目指す方向性や製品に対するイメージを印象づけられるようになるなど、いろいろな方の心を明るくできるオフィスのようです。

何より改装の場合は、同じ空間のはずなのにオフィスの配置や動線を変えることによって、その働き方が変わることをとても実感できると思います。テスコム様でも、オフィスの改装を機に整理整頓がとてもしやすくなり、そういった環境ができると社員は率先して整理整頓を行うし、整理整頓ができれば業務効率も上がったと実感していただけていました。

企業理念やブランディングが反映されているオフィスって素敵!空間の効果が表れるのも素敵!
もっといろんなオフィスを見に行きたいなぁ。

次はどちらにお邪魔しようかな?