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2020.9.9

CULTURE

オフィス空間でも使える!浮世絵に学ぶ色の魅力と効果

週末は美術館と家の往復、ときどきホテル。2年目Nです。
先日森アーツセンターで開催されている“おいしい浮世絵展”(https://oishii-ukiyoe.jp/)にて繊細な色使いに魅了されてしまったので、今回は「色」とそれが与える効果についてお話しします!

浮世絵でよく使われる伝統色

江戸時代初期に成立した伝統的な日本絵画「浮世絵」

上記の色がよく使われます。原色でビビット、というより少しくすみがかった落ち着いた色ですね。
「ベロ藍」は北斎ブルーと呼ばれる、葛飾北斎が愛した深い藍色。冷静、静寂、癒しをもたらす色と言われています。
これらは同系色で空間をまとめたいときにサブカラーとして活躍します。

色は面積によってその印象を大きく変えますが、少し暗い色をカーテン等の小さい面積に入れることで全体の印象を担保しながら空間を引き締めることができるのです!

ファッションと同様に、カラーチャートで隣り合う色を空間デザインに落とし込むと統一感を演出できますが、寒色にするのか暖色にするのか、その空間を利用者がどう使いたいのかによって選択されていきます。

空間における配色

膨張色と収縮色

白などの明るい色は空間を広く見せ、反対に黒などの暗い色は空間を狭く見せてしまいます。
面積の広い壁や床、天井への配色には注意が必要です。

軽さと重さ

色によっては重みを感じることも。明るい色は軽く、濃い色は重く。
天井が明るいと開放的に、暗いと圧迫感を感じます。天高が低い空間は天井を明るくすると効果的ですね。

カラー配分の基本

ベースカラー(基調色):全体の約70%
アソートカラー(従属色):全体の約25% ※前述したサブカラー
アクセントカラー(強調色):全体の約5%

上記のバランスを意識して配色すると、まとまりが良く心地いい空間を演出できます。

オフィスにおける色の効果

前述したアクセントカラーをコーポレートカラーにしたり、その空間のあるべき姿をイメージして落とし込むと、より効果的です。
例えば、、
・赤 →「情熱」「エネルギー」 アイデアを出し合い、活発な議論をする会議室に使われることもあります。
・青 →「冷静」「集中」 思考する場、一人で仕事に没頭したい場に効果的。
・緑 →「やすらぎ」「調和」リフレッシュスペースに多く、最近では植栽が代わりに使われることも。

お手頃にお手軽に、色の使い方は人の感覚に訴えかけ、空間を変化させます。
オフィス空間において配色はとても重要なのです。

浮世絵の配色にも青い海に映る影がピンクになっていたり、寒色と暖色を組み合わせる繊細で面白い配色も多くあります。海外のオフィスもアクセントカラーで系統の違う色をたくさん使う傾向がありますね。

色を使いすぎても全体の印象がブレるだけですが、絶妙なバランスで多色使いをすると唯一無二の空間ができあがるのです。

印象を大きく左右する色、
オフィスだけでなく店舗やホテルにも目を凝らすと面白い配色があるので、これを機会に是非見て、感じて、色の面白さに魅了されて下さい!