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2022.4.1

CULTURE

基本のオフィスレイアウト7種類|おしゃれなデザイン事例集

理路整然と画一的な幅のデスクが並べられているオフィス環境から、働き方変革が進みオフィスレイアウトの在り方も多様化してきました。

自社の働き方やオフィスの目的、コンセプトに合わせた最適なオフィスレイアウトが経営戦略に直結します。

なぜならオフィスのレイアウト1つで社員の生産性が大きく左右されると言われているからです。

では、オフィスレイアウトにはどのようなレイアウトパターンがあり、どのような特性があるのでしょうか。

喫緊でオフィス移転を検討している方や、まだ具体的な計画はない人にも参考になるよう、代表的なものから人気のレイアウトパターンまで一挙にご紹介します。

基本的なオフィスレイアウト7種類


オフィスのレイアウトは社員の働き方や生産性を左右します。

レイアウトを選ぶ際は、それぞれのメリット、デメリットを考慮しながら、期待する効果にあわせて検討してください。

ここでは、オフィスレイアウトの代表的な7種類について解説します。

対向式レイアウト

一番スタンダードなレイアウトパターンです。最小のスペースで配置が可能。デメリットを補うために、ローパーテーションでデスク前面もしくは側面を囲うケースも有ります。

■特性


グループワークを必要とする業務向き。

■メリット


・最小スペースで配置可能。
・コミュニケーションがスムーズ。
・レイアウト変更が容易。
・電源、LAN、電話などの配線が容易。

■デメリット


・プライバシーの確保が困難。
・ありふれた配置。

同向式レイアウト

一般的なオフィスではあまりスタンダードではないレイアウトパターンです。特定の提携業務を行う職種には非常に効率的。

■特性


銀行店舗、受付業務のある秘書室やオフィス向き。

■メリット


・来客に対面するレイアウトが可能。
・ある程度のコミュニケーションとプライバシーが両立可能。
・一線式業務の業務効率が機能的。

■デメリット


・スペース効率が悪い。
・管理、監視の色合いが強い。
・部署内のコミュニケーションが取りにくい。

左右対向式レイアウト

隣同士のデスクを左右逆行させたレイアウトパターン。間にローパーテーションやキャビネット、サイドテーブルなど挟みこむアイテムを変えることでメリットの汎用性が高くなる。

■特性


管理職や思考・創造性の高い業務向き。

■メリット


・プライバシーの高い配置。
・キャビネットを挟めば個人収納量が増える。
・サイドテーブルを挟めば作業スペースが増える。

■デメリット


・余剰収納が発生し煩雑になる可能性がある。
・コミュニケーションが取りにくい。

卍型レイアウト

4台1組のデスクを卍型にレイアウトしたパターンです。

■特性


個人執務が中心となるセクション向き。

■メリット


・目線が合いにくく、ある程度のプライバシーが確保できる。
・集中して作業可能。
・近接なコミュニケーションが可能。

■デメリット


・スペース効率が悪い。
・レイアウトの自由度が低い。

リンク式レイアウト

コーナーテーブルを挟んで多角方面にアメーバ状に発展させた配置です。

■特性


フレキシブルなワークスタイルに対応できるレイアウト。

■メリット


・目線が合いにくい。
・集中して作業ができる。
・斬新なレイアウト。

■デメリット


・スペース効率が悪い。

ベンゼン・背面型レイアウト

背中合わせの1組をユニットとして扱うレイアウトパターンです。前面をローパーテーションで仕切ればよりグループ間のプライバシーが保てます。

■特性


グループ作業を行う業務向き。

■メリット


・背合わせの中央にミーティングテーブルを置くとコミュニケーションが容易になる。
・スペース効率が有効的。
・集中して作業ができる。

■デメリット


・ユニットを超えたコミュニケーションが取りにくい。

フリーアドレス型レイアウト

社員が個々の自席を持たず自由に働く席を選択できるオフィススタイルで、昨今主流になりつつあるレイアウトパターンです。

■特性


自席にあまりいない営業職や会議が多い企画職の職種向き。

■メリット


・コミュニケーションパフォーマンスが高くなる
・スペースソリューションに繋がる
・コラボレーションの促進
・チーム編成が容易
・決断のスピード
・環境美化
・省スペース化

■デメリット


・適度な距離感を保てない
・組織の中でのアイデンティティロス
・集中しにくい
・ルールの浸透不足
・固定の場所になりがち
・従来のマネージメント方式では対応しきれない

【関連資料】
フリーアドレスオフィスのメリットとデメリットをダウンロードできる資料にまとめました。運用のヒントやABW(Activity Based Working)についても紹介しています。ぜひご活用ください。

▼資料をダウンロード▼
https://designers-office.jp/download/abw/index.php

【関連コラム】
フリーアドレスのメリット・デメリットとは!?ー他社事例も紹介ー

【関連ページ】
オフィスデザイン・レイアウト事例

オフィスレイアウトで抑えておきたいポイント

オフィスのレイアウトは自由に決められますが、機能面を考慮しないレイアウトでは、かえって働きにくくなることがあります。

そこで、知っておきたい基本的な知識やポイントについて紹介します。オフィスレイアウトで必ず抑えるべきポイントは次の4つです。

一人あたりに必要なワークスペースを確保する


オフィスのレイアウトは、一人あたりに必要なワークスペースの確保からはじめる必要があります。

一般的なオフィスデスクのサイズは、120cm×70cmが目安です。これに椅子の可動域75~90cmを加えて、十分なスペース設計をしてください。

とはいえ、業種や職種によって最適なワークスペースはさまざまです。たとえば営業職のように外出が多い場合は、デスクサイズを100cm×70cmで考えても良いでしょう。技術職など卓上作業が多い業務では、広めに160cm×70cm程度で考えてください。


人が通るための通路幅を確保する


レイアウトで十分な通路幅を確保することも大切です。

一般的に、オフィスで余裕をもって人が通れる通路幅は、90cmが理想です。90cmあれば、相手に気を使ったり体を斜めにしたりしなくても、ストレスなくすれ違うことができます。

背中合わせにデスクを設置するレイアウトなら、椅子の可動域も考慮して、机同士を160cm程度離しましょう。余裕をもって、オフィス内に配置してください。

机の後ろにキャビネットやロッカーを置くレイアウトでも、同様の配慮が必要です。キャビネットの扉を開けるスペースや、その場で書類を取り出したり作業したりする空間をしっかり確保しましょう。

図面上でレイアウトを決めてしまうと、ロッカーや扉、引き出しを開けるのに必要なスペースを見落としがちなので、気をつけましょう。


小規模オフィスはプライバシーに配慮する


小規模オフィスでは机同士が密接しやすく、社員同士の距離が近くなります。

そのような状況では、プライバシーが守れなかったり、人目が気になったりして、仕事に集中できないことがあります。パーテーションや棚などを活用して、レイアウトを工夫したり、間仕切りを設けたりすると良いでしょう。

ただし、天井まで高さのあるパーテーションは、小規模オフィスでは圧迫感があるため、ほどよく視線をさえぎる高さが理想です。天井まであっても、上部が開いたデザインなら閉塞感が少なく働きやすいでしょう。


書類や備品の管理を見直す


オフィスのレイアウト変更を機に、書類や備品の管理方法の見直しも検討しましょう。

書類の電子化や管理システムの見直しで物を減らすとオフィスがすっきりし、スペースを有効活用できます。机の上の空間や作業スペースに余裕ができるので、作業効率もアップするかもしれません。

共有して使用する備品や書類は、一箇所にまとめて保管する配置にすると整理がしやすくなり、動線がシンプルにまとまります。机やオフィス家具の位置を見直すだけでなく、業務の効率化も視野に入れて、オフィスのレイアウトを検討しましょう。

おしゃれなオフィスづくりのコツ

実用性だけを追求するのではなく、見栄えよくレイアウトすることも大切です。社員のモチベーションをあげる、おしゃれなオフィス作りのコツをみていきましょう。

企業イメージやコンセプトを反映する


オフィスレイアウトを考えるときは、企業のイメージやコンセプトを盛り込んで検討するとおしゃれに決まります。

たとえば、子ども向け商材を扱っているならおもちゃをイメージするポップでカラフルな内装、法律や会計を扱うのであれば統一感のある洗練された内装が適しているでしょう。

内装に企業のコーポレートカラーを取り入れるのも効果的です。

とくにエントランスは、企業イメージを伝える重要な部分です。壁紙や床などにアクセントとして使いしましょう。おしゃれなエントランスは、来訪者に対してブランドをアピールする場としても活用できます。


家具の形や素材にこだわる


賃貸や予算の関係で内装を大きく変えられない場合は、家具の形や素材にこだわって、独自のスタイルを作るのもおすすめです。無機質な事務用品ではなく、おしゃれな家具を置くだけでも、オフィスが洗練された雰囲気に仕上がります。

近年は、木目やファブリックを素材とする、ナチュラル感のある家具がオフィスでも人気です。家具の色味や素材を同じものや近いものにしたりすると、全体に統一感が出て、すっきりと見栄え良くまとまるでしょう。

内装や家具の変更が難しい場合は、観葉植物を置くのもおすすめです。鮮やかな緑は良いアクセントカラーになります。

オフィスには、このように空間に自然を取り入れる「バイオフィリックデザイン」も大切です。グリーンは目に優しい色なので、社員のリフレッシュやストレス軽減にも役立つでしょう。

バイオフィリックデザインについては、以下の記事でも詳しく説明しています。

「自然と共存するオフィス『バイオフィリックデザイン』」


リフレッシュスペースを設ける


社員が仕事の合間に過ごせるリフレッシュスペースを設けるのも、おしゃれなオフィスを作るポイントのひとつです。

オフィス内にリフレッシュスペースがあると社員の気持ちに余裕が生まれ、仕事に集中できるようになり、士気が向上するでしょう。加えてリフレッシュスペースが社内交流の場になり、アイデアの創出に役立つことも期待できます。

おしゃれで落ち着いたリフレッシュスペースは、企業のイメージアップや来訪者へのブランディングにもつながります。

オフィスレイアウト・デザイン事例

具体的なオフィスレイアウトやデザイン事例を紹介します。

仕事がしやすい機能をおさえつつ、社員がいきいきと働けるオフィスをイメージして、レイアウトの参考にしてください。

株式会社LUXURY様

オフィスの中央に大胆にランウェイを配置し、社員がエリアを移動しやすく、また、お互いに声をかけやすい工夫を凝らしたレイアウトです。

出張や委託先から帰社したときにくつろげるオープンスペース、リフレッシュスペースもあり、コミュニケーションが活性化します。アイデアや交流が自然に生まれ、社員全員が輝けるスペース作りをコンセプトに設計しました。

詳しくは、以下サイトをご覧ください。

アイデアや交流が生まれ、社員一人ひとりが虹のように輝くランウェイオフィス

スマートシェア株式会社様

社員が自由な机や作業場所を選べる、フリーアドレスのレイアウトです。オフィス移転をきっかけに、働き方の変化を目指しました。

オフィス中央には、社内のコミュニケーションを活性化させるL字のソファを配置しています。レセプションエリア、カフェエリア、中央ベンチエリアの3ゾーンを軸に会社のコーポレートカラーのブルーを使用することで、スタイリッシュな雰囲気を演出しています。

また、壁に大胆にアートペイントを施すことで、ブランドイメージも確立させています。

詳しくは、以下サイトをご覧ください。

『Smart Smile』がキーワード。笑顔と考えをシェアすることができるオフィス


株式会社JR東日本商事様

「働き方を自ら選択でき、社員同士のつながりを生み出す」をコンセプトにレイアウトした、ブランディングオフィスです。

フリーアドレスエリアと固定席が必要な部署の空間を分け、中央に社内会議ができるスペースを設置しました。WEB会議ブースも設置し、会議のオンライン化にも対応できる、新しいオフィスを表現しています。

詳しくは、以下サイトをご覧ください。

新しいオフィスのあり方を表現。働き方を自ら選択し、つながりを生み出すブランディングオフィス



なお、オフィスデザイン事例はこちらでも紹介しています。

オフィスデザイン・レイアウト事例

オフィスレイアウトを依頼する際の費用

移転をきっかけにオフィスレイアウトを変更する際の費用は、1坪あたり30~40万円程度が目安です。

とはいえ、オフィスのレイアウト変更では内装や電気工事が発生することも多いため、費用は状況によって大きく変わる可能性があります。費用の目安はあくまでも参考として、見積もりをとってから判断してください。

オフィスレイアウトを依頼する会社は、慎重に選ぶ必要があります。3社程度で相見積もりをとり、施工内容や費用が納得できる、実績やアフターフォロー体制の充実している会社を選びましょう。

ヴィスでは、お客様が目指す、理想のオフィスのあり方を丁寧に聞きながら、企業価値を高めるデザイナーオフィスをご提案いたします。オフィスの移転やレイアウトの変更を検討中なら、どうぞお気軽にご相談ください。

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まとめ

オフィスレイアウトを検討するにあたって重要なことは、自社にとって働きやすいオフィスレイアウトは何か?を常に考え、改善に努めることです。

働き方改革を筆頭に、ペーパーレス化、テレワークの導入、感染症拡大リスク対策等で、最適なオフィスレイアウトの基準は変化しています。

このようなニューノーマルに対応する考え方として、近年は「アジャイルオフィス」も注目されています。用途や状況に応じて、オフィスの配置などを変更しやすいオフィスデザインを指します。

株式会社ヴィスの東京オフィスでは、このアジャイルオフィスを取り入れたオフィスづくりを行っています。

興味のある方は見学も可能ですので、お気軽にお問い合わせください。
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また、オフィス環境の変更の際には、ヴィスメンバーが一緒になって、様々なオフィスレイアウト案を提案いたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。

【関連コラム】
快適なオフィスレイアウトの設計の為に、まず必要なこと

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