こんなオフィス環境は改善が必要!適切な改善方法を解説

オフィス環境の悪化やテレワーク導入などの影響により、社員のエンゲージメントの低下を懸念する企業が増えています。 社員のエンゲージメントが低下すると、生産率がダウンするだけでなく、社員の離職にもつながってしまう恐れがあるため、早急な対応が必要です。 そこでこの記事では、社員のエンゲージメントを向上させるために、オフィス環境を改善する方法を紹介します。

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【オフィス環境】改善が必要なオフィスの特徴

働きやすさを考えて設計した職場も、時代の変化や老朽化などの影響により、いつの間にか働きにくい職場になってしまうことがあります。

ここでは、社員が働きづらいと感じるオフィス環境を紹介します。自社のオフィス環境に当てはまる部分はないかチェックしてみてください。

立地が悪いと感じるオフィス

オフィスが駅から離れた場所にあったり、周辺にコンビニエンスストアや昼食をとれるお店がなかったりするなど、立地面に不便があるときに社員は働きづらさを感じます。

また経理を担当している社員は、銀行や郵便局など日常的に通わなければならない施設が会社の近くにないと移動時間がかかるため、業務負担が増えてしまうでしょう。

レイアウトが不便と感じるオフィス

オフィスのレイアウトは、業務を円滑に進める上で大切な要素です。どのようなときにレイアウトに対して不便さを感じるのか確認しましょう。

パーソナルスペースを確保できていない

パーソナルスペースとは「心理的な縄張り」のことです。相手の関係性によって適切な距離感が異なります。仕事においては、社会距離と呼ばれる1.2~3.5mまでのスペースを侵害されると、人は強いストレスを感じます。

隣のデスクとの距離が近いとストレスを感じてしまうのは、パーソナルスペースが確保できていないからだといえるでしょう。

動線が最適化されていない

オフィスが狭くて動線が悪いと、社員は働きづらさを感じます。コピー機までの距離が遠かったり、ものの運び出しに時間がかかったりすると、ストレスを感じてしまうでしょう。

また、通路の幅が確保できていないために、人とのすれ違いが困難な場合や、ものが通路をふさいでいて移動しにくい場合は、ストレスが蓄積されてしまうことがあります。

リフレッシュスペースが設置されていない

お昼休みは午前中の仕事の疲れを癒やし、午後からのエネルギーを養う時間です。オフィス内に休憩スペースがなければ体を休めることができないため、午後からのパフォーマンスが落ちてしまう恐れがあります。

空間全体に居心地の悪さを感じるオフィス

居心地の悪さを感じるオフィスは、社員の作業効率にも影響を与えます。自社で当てはまる部分がないか、現在のオフィス環境と照らし合わせて問題点を抽出しましょう。

雑音が多いまたは静かすぎる

キーボードのタイピング音や社員同士の会話など、雑音が多いと社員は居心地の悪さを感じます。雑音に気を取られて、集中力が途切れがちになってしまうこともあるでしょう。とはいえ、BGMなどの適度な雑音があった方が仕事に集中できるという方もいるようです。

一方、静かすぎるオフィスも社員にとって良い環境とはいえません。静まり返ったオフィスでは話し声が目立ってしまい、必要な会話がしづらくなってしまいます。物音を立てないように気を使うことがストレスになってしまう場合もあります。

照明が暗すぎる

照明が暗すぎると作業効率が悪くなりがちです。手元が見えにくいと、作業に時間がかかってしまい、疲労やストレスを感じやすくなってしまいます。

暗い部屋でPCを操作する場合、眼精疲労や肩こりなどのリスクも高まります。また、オフィス全体が暗いと社員のモチベーションも低下してしまい、ストレスの原因になってしまう場合もあるでしょう。

十分に換気されていない

十分な換気がされていない環境では、社員の健康を害してしまうおそれがあります。換気をせずにいると新鮮な酸素を取り込むことができず、思考力や判断力の低下につながってしまう場合もあるでしょう。

昨今の感染症予防の観点からも換気が不十分な環境では、安心して働けません。また、オフィス内の臭いはストレスの原因となるため、意識的に換気をする必要があります。

備品・設備が老朽化している

備品・設備は時間とともに老朽化がすすむため、社員が働きづらいと感じやすい部分でもあります。

老朽化によって働きづらさを感じてしまう備品・設備は、主に以下の4点です。

・椅子

・PC、ネットワーク環境

・収納スペース

・空調

椅子の座り心地が悪いと肩や腰に疲労が溜まりやすくなるため、長時間椅子に座って作業をする人たちにとっては大きな問題となります。

そして、PCは消耗品のため、使い続けていると処理スピードが遅くなり、不具合が起きやすくなるでしょう。同時に、最適なネットワーク環境でなければ、度々接続が切れたり、セキュリティ面でのトラブルが発生したりしてしまいます。

また、仕事の資料や書類は年々増えていくため、オフィスが狭い場合は、収納スペースの確保にストレスを感じることが多いようです。

空調に関しても、広いオフィスでは、デスクの位置によって冷房が効きすぎたり、逆に暖房がまったく効かなかったりすることがあります。体感温度が社員によって差があるため、設定温度の調整がしづらいことも、ストレスのひとつになってしまいます。

オフィス環境を改善する方法

自社のオフィス環境を振り返り、問題点が見つかったら、改善に向けた取り組みをはじめましょう。 ここでは、オフィス環境を改善するための具体的な方法を紹介していきます。

設備を整える

設備面では、以下の5点を中心に改善を行いましょう。

・照明

・椅子、デスク周り

・空調

・ネットワーク環境

・感染予防対策

照明

照明には昼光色や昼白色、電球色とさまざまな種類があり、用途によって向いている照明が異なります。

作業スペースには集中力を高めてくれる「昼光色」、会議室やエントランスには明るい「昼白色」、休憩スペースには落ち着いた「温白色・電球色」と、それぞれの目的に合わせて照明を選択しましょう。

適した照明の選び方については、こちらの記事で詳しく解説しています。

オフィスの照明計画3ステップ!適した照明を選ぶ基準とは

椅子、デスク周り

デスクワークを中心とした職種では、椅子やデスク周りはデザインや値段だけでなく、使い勝手の良さや機能性の高さも考慮して選ぶ必要があります。

たとえば、正しい姿勢を長時間保てる椅子や座るだけで運動をサポートできる椅子など、機能性の高いオフィス家具を選ぶことで社員の健康問題にアプローチできます。

椅子やデスクを使いやすいものに買い替えると、社員の疲労度は軽減され、パフォーマンスを発揮しやすくなるため、生産性が向上するでしょう。

空調

オフィス内の温度や湿度を適切に保つことは、社員の健康を守るために重要な要素のひとつです。

事務所衛生基準罰則で定められている温度と室温の基準は以下のとおりです。

・温度は18度以上28度以下 

・湿度は40%以上70%以下 

ただし、室内の温度を外気の温度より低くする場合は、室内と外気の温度差が著しく離れないよう注意してください。ヒートショックや自律神経の乱れなど、社員の健康リスクを高める可能性があるためです。

どのデスクにいる社員も快適だと感じられるように、オフィス内の空調に気を配りましょう。

ネットワーク環境

リモートワークを導入している会社であれば、セキュリティ性の高いネットワーク環境が必要です。外部とオフィスをつなぐネット回線を整えるには、情報の漏洩などのリスクも発生するためです。

その際は、VPNの利用が役に立ちます。既存のインターネットを利用して安全に情報を受信できるネットワーク環境で、低コストで利用することができます。

感染予防対策

コロナ禍での感染予防や、リモート会議に対応するには、以下のようなアイテムの利用がおすすめです。

■飛沫防止パネル

隣の人への飛沫を防ぐことができ、感染防止をしながらコミュニケーションを取ることができるアイテムです。会議室で行うミーティングの感染予防やデスクの仕切りとして利用することが可能です。

■ファブリックパネル

飛沫を防ぐアイテムとしては、ファブリックパネルも役立ちます。また、多少の防音性もあるため簡易的な集中ブースにもなります。

急遽リモート会議の予定が入り、社内に空きスペースがないというときにも便利です。

また、大型のファブリックパネルを使用すればブース型のスペースを作ることが可能です。設置に工事などの作業が要らず、家具として配置することができます。

リモート会議に最適なオフィスデザインについては以下のダウンロード資料が参考になります。オンラインミーティングブースの設備やデザインについて知りたい方は、こちらからダウンロードしてください。

レイアウトを考える

オフィス内の動線を改善するために、デスクの位置や収納棚の移動など、業務に合わせた最適なレイアウトを考えましょう。 中でも、コロナ対策に有効なレイアウトについて紹介します。

ソーシャルディスタンスに考慮する

社員が座る位置や保つ距離、使わないスペースを、シールなどを使って示しておくとソーシャルディスタンスを保つことができます。人の行き交うような場所では、一方通行となるように工夫すると良いでしょう。

また、オンラインでの会議のために、リモート会議専用のPCやデスクなどを設置したスペースなどを作ると便利です。

空気の循環に考慮する

空気がなるべく滞留しないよう、以下に気をつけます。

1.窓の近くに大きなインテリアを置かない

2. パーテーションの設置場所に気を付ける

オフィス内の空気の流れを意識しつつ、レイアウトを考えましょう。

自社に合ったデザインを取り入れる

オフィス環境は使いやすさや値段だけでなく、デザイン面もおろそかにできません。 なぜなら、オフィス内のデザインがトレンドを意識したおしゃれなものであれば、社員のモチベーションが向上しやすいからです。

また、会社のブランドイメージに合った色やデザインを選ぶことで、愛社精神を持った人材を増やせるでしょう。

オフィスの環境を改善する際の3つのポイント

オフィス環境の改善を成功させるためには、どのような点に注意すると良いのでしょうか。 ここでは、オフィス環境を改善する際のポイントについて解説していきます。

社員の意見を聞く

オフィス環境の改善をする際は、経営陣の意見だけでなく社員の意見も積極的に取り入れましょう。実際に働く社員の意見を取り入れることで、現場の悩みを把握でき、より働きやすい職場環境に改善できます。

社員の意見を集めるなら、アンケートがおすすめです。対面では伝えにくい不満や要望も、アンケート形式なら書きやすい傾向があるからです。また、ヒアリングでの調査よりも一気に収集することができます。

ほかの企業を参考にする

オフィス環境を改善する際に、何からはじめたら良いのかわからない場合は、ほかの企業の実例を参考にしてみましょう。 実例を参考にすることで、どのようなポイントを改善すべきか明確になります。ここでは、ふたつの実例を紹介します。

   株式会社スヴェンソンホールディングス

株式会社スヴェンソンホールディングスでは、開放感のあるオフィスを基調とし、スタイリッシュなカラートーンが印象的なオフィスを実現しています。信頼感と清潔感が伝わるデザインもこだわりのひとつです。

また、グリーンの比率を増やすことで、リラックスしてコミュニケーションが取れるように改善し、オフィス環境を整えています。

グループ会社の社員がサテライトオフィスとしても活用しやすいオフィスです。どの社員でも使いやすいように、フリーアドレスを基本とし、柔軟に対応できる家具やレイアウトにしています。このような工夫が、オフィス環境の改善につながった実例です。

株式会社M&A DX

株式会社M&A DXの単なる作業場としての場所に留まらない「文化・理念・価値観」の共有を体現するプライベートオフィスです。多様な働き方や属性に配慮しながら企業のあり方を表現する空間づくりを目指しています。  

リブランディングにともない、より強い組織づくりのきっかけを提供することをコンセプトにオフィスの役割を追求しています。

また、ウォールアートが引き立つ空間設計にすることで、各ステークホルダーとリアルで関わる場所であるオフィスにおける体験価値の向上を図っています。

オフィス環境改善の専門家に相談する

オフィス環境の改善は、レイアウトの変更や新しい備品・設備の選定など、時間と手間を要する大がかりなプロジェクトです。

効果的なオフィスの環境改善策をお探しの場合は、ヴィスにお任せください。

ヴィスのデザイナーズオフィスなら、ただおしゃれなだけでなく「働きやすさ」も重視した空間デザインをご提案します。 働きやすさにもこだわった空間デザインは、業務効率や生産性の向上だけでなく、社員満足度の向上につながるでしょう。

ヴィスでは、オフィス環境改善に関わるご提案からアフターフォローまでワンストップで行っているため、通常の業務に影響を与えることなくオフィス環境の改善を実現できます。

ヴィスへのお問い合わせは、こちらからどうぞ。

まとめ

オフィス環境を改善するための方法とポイントについて解説してきました。 オフィスの立地や設備は、社員の働き方に大きな影響を与えています。

オフィス環境を整えることで、社員のエンゲージメントと生産性の向上に効果を発揮するでしょう。

オフィス環境改善を検討されている場合は、ヴィスにお気軽にご相談ください。 経験豊富なメンバーが、あなたの会社にぴったりの改善案をご提案いたします。