働く人が誇れるおしゃれオフィス。オフィスインテリアとレイアウトの良し悪しを見極めるコツ。

おしゃれオフィスの定義からレイアウト・インテリア・最新事例までを解説し、実務で役立つポイントが分かります。

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目次

働く人が誇りを持てる「おしゃれなオフィス」は、単なる見た目の美しさだけではありません。快適な環境と機能性を兼ね備え、企業のブランド価値や働き方改革を支える重要な要素です。総務やファシリティ担当者にとって、オフィスのデザインは採用力や社員満足度に直結するため、慎重な検討が求められます。

本記事では、おしゃれオフィスの定義から、レイアウトやインテリアの設計ポイント、会議室の工夫、さらに自社ビルの外観演出まで、実務で役立つ情報を体系的に整理しました。加えて、最新の事例を紹介し、実際のプロジェクトでどのように課題を解決しているのかを具体的に解説します。

「どんなレイアウトが効果的なのか」「おしゃれ会議室を作るには何が必要か」「オフィスインテリアで失敗しないためのポイントは?」といった疑問に答えながら、明日から使えるヒントをお届けします。

おしゃれなオフィスとは何か:見た目と成果を両立する定義

「おしゃれなオフィス」という言葉を聞くと、デザイン性の高い家具や洗練された色使いを思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、実務においては単なる見栄えだけではなく、働きやすさや企業文化との整合性を兼ね備えた空間設計が求められます。おしゃれさは、社員のモチベーションや採用力、さらには企業のブランド価値を高める重要な要素です。

近年では、オフィスデザインに「ウェルビーイング」や「エンゲージメント」という視点が加わり、見た目の美しさと機能性を両立させることが不可欠になっています。例えば、カフェ風のラウンジや自然素材を取り入れた空間は、リラックス効果を生み出し、コミュニケーションを促進します。一方で、集中作業に適したゾーンやオンライン会議に対応する防音ブースなど、業務効率を高める仕掛けも欠かせません。

 

1.1 「おしゃれ」の実務的定義:見栄え・機能・文化の三位一体

おしゃれオフィスの定義は、単なるデザイン性ではなく、見栄え・機能・文化の三要素が調和していることです。見栄えは第一印象を左右し、企業のブランドを体現します。機能は業務効率を支え、文化は社員の価値観や働き方を反映します。この三位一体が実現されて初めて、オフィスは「おしゃれ」でありながら成果につながる空間となります。

1.2 オフィスインテリアの役割:ブランディングと働き方の可視化

オフィスインテリアは、企業のアイデンティティを視覚的に表現する重要な要素です。ブランドカラーを壁面や家具に取り入れることで、来訪者や社員に一貫した印象を与えられます。また、働き方を反映したインテリアは、社員の心理的安全性を高め、エンゲージメント向上に寄与します。例えば、オープンスペースに自然素材を使うことで、リラックス感を演出し、コミュニケーションを促進します。

1.3 成果につながる指標:採用・定着・生産性のKPI例

おしゃれオフィスの価値は、見た目だけでは測れません。採用力の向上、社員定着率の改善、生産性の向上といったKPIで評価することが重要です。例えば、オフィス移転後に応募者数が増加した、社員満足度調査で「働きやすさ」が向上したなど、定量的な指標を設定することで、デザイン投資の効果を明確にできます。

レイアウトとゾーニング:かっこいい事務所レイアウトの設計術

オフィスの印象を決定づける要素のひとつがレイアウトです。単に机を並べるだけではなく、業務の特性や社員の動線を考慮したゾーニング設計が重要です。おしゃれオフィスを実現するためには、集中・協働・交流・リフレッシュといった機能をバランスよく配置し、視覚的にも美しい空間を作り上げる必要があります。

2.1 ゾーニングの基本:集中・協働・交流・リフレッシュの配分

ゾーニングは、オフィスの使いやすさを左右する設計の基盤です。集中作業を行うエリアは静音性を重視し、協働スペースはコミュニケーションが取りやすい開放的な場所に配置します。さらに、交流やリフレッシュのためのカフェスペースやラウンジを設けることで、社員の心理的安全性を高めることができます。こうしたゾーニングは、見た目の美しさだけでなく、働きやすさを支える重要な要素です。

2.2 おしゃれ会議室の作り方:サイズ、遮音、照明、内装の要点

会議室は、来客対応や社内打ち合わせで頻繁に使われるため、デザイン性と機能性の両立が求められます。おしゃれ会議室を作るポイントは以下の通りです。

  • サイズ:利用人数に応じた適切な広さを確保する。
  • 遮音性:防音パネルや二重扉で外部の音を遮断。
  • 照明:タスク照明と間接照明を組み合わせ、長時間でも疲れにくい環境を整える。
  • 内装:ブランドカラーや木目調素材を取り入れ、落ち着きと高級感を演出する。

2.3 フリーアドレス/ABWの取り入れ方:ルールと運用設計

近年注目されているフリーアドレスやABW(Activity Based Working)は、柔軟な働き方を支える仕組みです。しかし、導入にはルール設計が不可欠です。座席予約システムや荷物管理の仕組みを整え、社員がストレスなく利用できる環境を構築しましょう。フリーアドレスは、オフィスの見た目をすっきりさせる効果もあり、おしゃれな印象を与えます。

【参考記事】
フリーアドレスの導入メリットについて詳しく知りたい方はこちら。
フリーアドレスとは?導入のメリットと注意点

2.4 動線計画と視線設計:美しさと安全性を両立

動線計画は、社員の移動効率と安全性を確保するために重要です。通路幅や家具配置を工夫し、視線が抜ける設計を取り入れることで、開放感と美しさを両立できます。特に、受付から会議室までの動線は来客の印象を左右するため、ブランドを感じさせるサインやグラフィックを配置することが効果的です。

素材・色・照明:オフィス おしゃれ インテリアの要点

おしゃれなオフィスを演出するうえで、素材・色・照明は非常に重要な要素です。これらは空間の印象を決定づけるだけでなく、社員の心理や業務効率にも影響します。素材の質感や色の組み合わせ、照明の配置を工夫することで、デザイン性と機能性を両立させることができます。

3.1 マテリアル選定:床・壁・天井・家具の質感コントロール

素材選びは、オフィスの雰囲気を決定づける重要な要素です。木材や石材を取り入れることで、自然な温かみを演出できます。一方、ガラスや金属を使えば、モダンで洗練された印象を与えます。家具の質感も統一感を持たせることで、空間全体の完成度が高まります。耐久性やメンテナンス性も考慮し、長期的な運用に耐えられる素材を選びましょう。

3.2 カラーパレットの作り方:ブランドカラーと心理効果

オフィスの色使いは、社員の心理に大きな影響を与えます。ブランドカラーをアクセントとして取り入れることで、企業のアイデンティティを強調できます。また、ブルーやグリーンは集中力を高め、オレンジやイエローはコミュニケーションを促進する効果があります。壁面や家具、カーペットなどに適切な色を配置し、視覚的な調和を保つことが重要です。

3.3 照明計画:タスク・アンビエント・アクセントの三層設計

照明は、オフィスの快適性とデザイン性を左右する要素です。

  • タスク照明:デスク作業に必要な明るさを確保。
  • アンビエント照明:空間全体を柔らかく照らし、リラックス感を演出。
  • アクセント照明:壁面やオブジェを強調し、デザイン性を高める。

この三層設計を組み合わせることで、機能性とおしゃれさを両立できます。

3.4 サステナビリティとメンテ性:長期運用で価値を保つ

近年では、環境に配慮した素材選びが重要視されています。リサイクル可能な素材や低VOC塗料を採用することで、サステナビリティを実現できます。また、メンテナンス性の高い素材を選ぶことで、長期的なコスト削減にもつながります。おしゃれなオフィスを維持するためには、デザインだけでなく、運用面の工夫も欠かせません。

実務の進め方:予算、ステークホルダー調整、効果検証

おしゃれなオフィスを実現するためには、デザインだけでなく、実務面での計画と調整が不可欠です。予算配分、社内合意形成、発注管理、そして導入後の評価まで、プロジェクトを成功に導くためのステップを整理します。

4.1 予算配分の考え方:コアゾーン・見せ場・汎用のメリハリ

限られた予算で最大の効果を得るためには、メリハリをつけた配分が重要です。

  • コアゾーン:執務エリアや集中スペースは、快適性と機能性を重視。
  • 見せ場:受付や会議室など、来客の目に触れる場所はデザイン性を強化。
  • 汎用エリア:バックオフィスや倉庫は、コストを抑えつつ必要な機能を確保。

このように優先度を明確にすることで、予算を効率的に活用できます。

4.2 社内合意形成:経営・現場・総務の期待値をそろえる

オフィスデザインは、経営層・現場・総務など複数のステークホルダーが関わるため、合意形成が不可欠です。初期段階で目的や期待値を共有し、デザインコンセプトや運用ルールを明確にすることで、後工程でのトラブルを防げます。ワークショップやアンケートを活用し、社員の声を反映することも重要です。

4.3 発注・制作の進行管理:設計、施工、家具、音・映像の連携

オフィス構築は複数の業者が関わるため、進行管理の精度がプロジェクトの成否を左右します。設計・施工・家具・音響・映像の連携を図り、スケジュールと品質を管理する体制を整えましょう。特に、納期遅延や追加コストのリスクを回避するため、契約条件や検収基準を明確にしておくことが重要です。

4.4 導入後の評価:KPIと運用改善のループ

オフィスは完成したら終わりではありません。導入後に効果を測定し、改善を続けることが求められます。

  • KPI例:社員満足度、採用応募数、コミュニケーション頻度、会議室稼働率。
  • 定期的なアンケートやデータ分析を行い、改善点を抽出して次の施策に反映します。

外観・共用部の見せ方:自社ビル かっこいいを体現する

オフィスの印象は、内部だけでなく外観や共用部によっても大きく左右されます。特に自社ビルを所有する企業にとって、ファサードやエントランスはブランドを象徴する重要な要素です。ここでは、外観デザインと共用部の演出ポイントを整理します。

5.1 ファサードとサイン計画:通行人と来訪者への第一印象

ビルの外観は、企業のブランドを街に向けて発信する看板です。ガラスや金属を使ったモダンなデザインは洗練された印象を与え、自然素材を取り入れたファサードは温かみと信頼感を演出します。さらに、サイン計画を工夫することで、視認性とブランド認知を高めることができます。夜間照明を活用し、昼夜で異なる表情を見せる演出も効果的です。

5.2 エントランス・受付:ブランドを語る素材とディテール

エントランスは、来訪者が最初に触れる空間であり、企業の価値観を体現する場所です。ブランドカラーを取り入れた壁面や、質感の高い素材を使ったカウンターは、企業の信頼性を強調します。また、デジタルサイネージやアートワークを配置することで、情報発信とデザイン性を両立できます。

5.3 バックオフィスとの一貫性:外観と内装のストーリー連携

外観と内装が一貫していることは、企業のアイデンティティを強化するうえで重要です。例えば、外観に使った素材やカラーを、受付や会議室にも取り入れることで、ブランドストーリーを空間全体で表現できます。この一貫性は、社員の誇りや来訪者の信頼感を高める効果があります。

参考事例の見方とチェックリスト

おしゃれなオフィスを計画する際、事例を参考にすることは非常に有効です。しかし、単に写真を眺めるだけではなく、どのポイントを評価すべきかを理解することが重要です。ここでは、事例をチェックする際の視点を整理します。

6.1 かっこいい事務所レイアウトの評価軸

事務所全体のレイアウトを評価する際は、動線のスムーズさやゾーニングのバランスを確認します。集中スペースと交流スペースが適切に配置されているか、視線が抜ける設計で開放感があるかも重要なポイントです。さらに、家具の配置や素材の選定が統一されているかどうかもチェックしましょう。

6.2 オフィスインテリアの失敗例から学ぶ

事例を参考にする際は、成功例だけでなく失敗例にも目を向けることが大切です。例えば、デザインを優先しすぎて収納スペースが不足したり、照明が暗すぎて業務効率が低下するケースがあります。こうした失敗を避けるため、事例を分析する際は「なぜこのデザインが機能しているのか」を考える視点を持ちましょう。

【参考記事】
より詳しく事例を見たい方はこちらもおすすめです。
【2025年】働きやすい最新オフィスデザイン・レイアウト事例17選

自社事例紹介:おしゃれオフィスの最新プロジェクト

ここでは、実際にヴィスが手掛けた「おしゃれなオフィス」事例を紹介します。各事例では、企業の課題に対してどのようなデザイン戦略を採用し、どのように解決したのかを簡潔にまとめています。写真や詳細はリンク先でご覧いただけます。

センス・トラスト株式会社

京都という拠点の地域特性を活かした唯一無二のワークプレイスを構築することで、京都支社の社員も自信や誇りを持って働くことができる空間を目指しました。
事例の詳細はこちら: センス・トラスト株式会社

フジクリーン株式会社

社員の働きやすさとブランド価値を両立させるため、自然素材を活用したオフィスデザインを採用しました。木目調の家具やグリーンを取り入れた空間は、リラックス効果を生み出し、コミュニケーションを促進します。
事例の詳細はこちら: フジクリーン株式会社

株式会社Trip.com International Travel Japan

グローバル企業としてのブランドを体現するため、洗練されたモダンデザインを採用。オープンスペースと集中ブースをバランスよく配置し、ABWを実現しました。
事例の詳細はこちら: 株式会社Trip.com International Travel Japan

NAX JAPAN株式会社

物流業界のイメージを刷新するため、カフェ風のラウンジやデザイン性の高い会議室を導入。社員のエンゲージメント向上と採用力強化を目的としたプロジェクトです。
事例の詳細はこちら: NAX JAPAN株式会社

フェイラージャパン株式会社

ブランドの世界観をオフィスに反映するため、色彩計画と素材選定にこだわったデザインを採用。来訪者に強い印象を与えるエントランスと、社員が快適に働ける執務エリアを両立しました。
事例の詳細はこちら: フェイラージャパン株式会社

まとめ

おしゃれなオフィスは、単なる見た目の美しさではなく、働きやすさ・ブランド価値・社員満足度を高める空間設計が求められます。本記事では、以下のポイントを解説しました。

  • おしゃれオフィスの定義:見栄え・機能・文化の三位一体で設計すること。
  • レイアウトとゾーニング:集中・協働・交流・リフレッシュのバランスを取る。
  • インテリアの要点:素材・色・照明を工夫し、心理的効果とブランドを両立。
  • 実務の進め方:予算配分、社内合意形成、進行管理、導入後の評価を徹底。
  • 外観・共用部の演出:自社ビルのファサードやエントランスでブランドを体現。
  • 事例の見方:成功例と失敗例を分析し、チェックリストで評価軸を明確化。

さらに、ヴィスが手掛けた最新事例も紹介しました。詳細はリンク先でご覧いただけます。これらの事例は、デザイン性と機能性を両立させるためのヒントが詰まっています。

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