企業(コーポレート)ブランディングで成長性を高める!施策を紹介

企業ブランディングは、企業が共有したい価値観を社員や顧客などへ発信し、共感を得ることです。製品ブランディングとは異なり、長期的な取り組みが必要となるため、具体的な施策や進め方に悩む方もいるでしょう。 今回は、企業ブランディングの重要性や施策の進め方について解説します。

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企業ブランディングで自社の存在価値を高める

ここでは企業ブランディングの概念や、そのほかのブランディングとの関係性を解説します。

「企業ブランディング」=自社のイメージに共感・信頼をもってもらうこと

企業ブランディングとは、自社のステークホルダー(顧客・取引先・社員・株主など)に対して、自社が伝えたい価値観やイメージを発信し共感性や信頼性を高めることです。企業理念に基づくブランディングであり、コーポレート・ブランディングともいいます。

企業ブランディングがすべてのブランディングの起点になる

企業ブランディングに取り組むことで自社の存在価値・提供価値が明確になります。企業における主なブランディングの対象は以下の3つで、企業ブランディングはこれらすべてのブランディングの起点となる重要なものです。

・事業ブランディング:企業内の事業ごとに行うブランディング
・商品(製品・サービス)ブランディング:消費者を対象に、商品・サービスの価値や魅力を伝えるためのブランディング
・採用ブランディング:求職者を対象に認知度や入社意欲を高めるためのブランディング

軸となる企業ブランディングが明確でないと、それぞれのブランディングでも一貫性を保てずブランディングに失敗するおそれがあります。

企業ブランディングに取り組む重要性・メリット

差別化を図り、競合他社との価格・品質競争から抜け出すためには、企業ブランディングに取り組むことが重要です。共感性を高めることで自社の製品・サービスを利用してもらいやすくなります。 ここでは4つの観点から企業ブランディングに取り組むメリットを紹介します。

他社との差別化ができる

企業ブランディングにより企業の独自性や優位性を広く浸透させることで他社との差別化を図れます。特に高い効果が期待できる企業は以下のとおりです。

ベンチャー企業

ベンチャー企業は成長過程で自社のミッションやポジションを確立できていない段階にあることも多いのではないでしょうか。企業ブランディングに取り組むことで、自社の強みや方向性を明確にできます。

地方企業

地方企業が自社の価値を高めるには、地域で不可欠とされる企業になることが重要です。企業ブランディングに取り組むことで地域における企業価値の認識を高め、自社のポジションを明確にできます。

BtoB企業

BtoB企業にとって、企業ブランディングは良い取引先や協業先の取引拡大の手段です。自社への共感性や信頼性を獲得することでビジネスを有利に進められるようになります。

社員のモチベーションが高まる

企業ブランディングにより自社の価値観や考え方、判断基準が明確になるため、社員が最適な行動を取りやすくなります。統一した組織文化が醸成され、働きやすさにつながることも期待できます。

また、社外から高い評価を受けると自社への愛着や誇りを持てるようになることも企業ブランディングがもたらすメリットです。

人材採用が有利になる

企業ブランディングによってミッション・ビジョン・バリューへの共感が得られると自ずと人材が集まるようになります。

企業の採用活動が難化している昨今においても、企業ブランディングにより社外から高い評価を受けていれば、求職者から選ばれる可能性が高まります。

資金調達がしやすくなる

資金調達は新規事業開拓や事業継続に必要です。企業ブランディングは、投資家や金融機関からの信用を高めるのに重要な要素です。

資金調達がしやすくなることで、多額の費用を必要とする新商品・サービスの開発に乗り出すことができるようになります。

【6STEP】企業ブランディングを実現する流れ

企業ブランディングの進め方を、具体的な手法を交えて解説します。

1.自社の価値観・文化を言語化する

まず、自社が伝えたい価値観や文化を言語化しましょう。独自の価値観や文化を明確化してから改めて自社を客観的に分析することで、ブランドが可視化しやすくなります。

例えば株式会社ヴィスが提供するアウターブランディング(オフィスデザイン)事業では、リーダーインタビューや社内ワークショップなど、組織の意思を尊重する手法からスタートします。

2.現状分析で「自社に求められること」を明確化する

自社の価値観や文化を明確化した後は、現状分析により自社のポジションや市場価値を明確にします。現状分析は大きく環境分析と自社分析に分かれます。

環境分析は、外部環境が自社に与える影響を予測する分析方法です。Politics(政治的要因)、Economy(経済的要因)、Society(社会的要因)、Technology(技術的要因)から外部環境を分析するPEST分析を用います。

自社分析は自社の現在の立ち位置や強みを明らかにする手法です。自社分析の際に用いられる主な手法は以下のとおりです。

・3C分析:Company(自社環境)、Competitor(競合環境)、Customer(市場・顧客の環境)
・SWOT分析:Strength(強み)、Weakness(弱み)、Opportunity(機会)、Threat(脅威)
・STP分析:Segmentation(市場細分化)、Targeting(狙う市場の明確化)、Positioning(立ち位置の決定)

現状分析では、これらの手法により多角的かつ客観的に分析することが重要となります。

3.ブランドコンセプトを策定する

戦略が決まったら自社のブランドコンセプトを策定します。策定する際のポイントは、ステークホルダーが求める価値を提示することや、自社の社員が共感し愛着を持てる将来像を示すことです。

4.ブランドの提供価値を決定する

企業ブランディングにおいてはステークホルダーに対して提供価値を明確にする必要があります。提供価値には、大きく以下の4つがあります。

・実利価値:性能や品質によって得られる価値
・感性価値:デザインやイメージによってもたらされる価値
・情緒価値:体験によって得られる感情的な価値
・共鳴価値:自己実現や社会実現による価値

これらのどれか、もしくは組み合わさったものを発信し共感を得ることが重要です。

5.施策を決定する

企業ブランディングでは、発信するメッセージに一貫性を持たせることが重要です。ブランドコンセプトに基づき顧客接点における具体的な施策を決定しましょう。

自社メディア・サイト

企業ブランディングにおいて最初に取り組むべきことが自社メディア・サイトでの発信です。

自社メディア・サイトなら理念やメッセージを直接表現できます。コーポレートサイトのほか、対外的なプレスリリースや会社案内、カタログなども自社で発信する情報をコントロールできる媒体です。

また、事業や製品に関連が深い店舗デザインやパッケージも企業イメージの形成に役立ちます。

オフィスデザイン

企業にとってオフィスデザインもブランディングに有効です。オフィスの改装や移転により、オフィスデザインに企業文化や経営ビジョンなどを反映させることで、企業のアイデンティティを伝えられます。

企業ブランディングをお考えなら、デザイナーズオフィス事業を手掛ける株式会社ヴィスへご相談ください。ヴィスではオフィスデザインをはじめとしたブランディング施策をプロダクトマネージャーがお手伝いします。詳しくはこちらからお問い合わせください。

広告

企業のブランド力強化には広告運用も効果的です。広告には、大きくマス広告とデジタル広告のふたつがあります。

マス広告は新聞・雑誌・テレビ・ラジオの4媒体で大衆へ広く宣伝できる広告です。認知度の向上に有効ですが、広告費用は高額になります。

一方、デジタル広告はバナー広告や動画広告などのコンバージョンを主目的とした広告です。ターゲットを限定できるため、より見込みの高い顧客にアプローチが可能です。

自社のブランディングの目的とターゲットに応じて適切な広告を選択しましょう。

SNS

TwitterやInstagram、FacebookなどのSNSを活用することも、認知拡大やファン獲得に効果的です。コストをかけずに自社が届けたい情報をユーザーへ直接的に発信できるうえ、拡散性も期待できます。

SNSによってユーザー層が異なるため、それぞれに応じた発信を行うことが必要です。

6.施策の実施と効果検証をする

ブランディング施策の実施後は、定期的に認知度や共感度といった効果を検証する必要があります。

ブランディング効果は販促と異なり、具体的な数字が得られるわけではありません。そこでアンケート調査を行うのがおすすめです。

調査の結果、課題が明らかになれば施策の追加や変更を検討したり、ブランドコンセプトを見直したりして精度を上げていきます。

まとめ

企業ブランディングには他社との差別化による企業の業績向上を期待できるだけでなく、社員のモチベーション向上につながるなどのメリットがあります。 ブランディングを成功させるには、一貫したコンセプトに基づいたメッセージを発信し続けることが重要です。自社のあるべき姿を明確にして各施策に落とし込みましょう。