採用ブランディングの成功事例7選|有名企業が取り組む戦略とは?

優秀な人材を獲得するために、企業イメージを戦略的にブランド化してアピールする採用ブランディングが役立ちます。本記事では、採用ブランディングの概要から企業の成功事例を詳しく紹介します。

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優秀な人材を確保するために「採用ブランディング」に力を入れる企業が増えています。単に求人を出すだけでなく、企業の魅力や価値観を明確に伝えることで、自社で働くことに共感する人へ効果的にアプローチできます。

本記事では、採用ブランディングの基本を解説するとともに、企業7社の成功事例を紹介します。自社での採用活動に採用ブランディングを導入する際に、ぜひお役立てください。

採用ブランディングとは?

採用ブランディングとは、企業が求職者に向けて自社のイメージを戦略的に発信し、ブランド化する取り組みのことです。従来の採用活動とは異なり、企業理念やビジョン、職場の雰囲気などを伝えながら自社で働く魅力を発信し、求職者から共感を得ることを目的としています。

労働人口の減少が進み、多くの業界で労働力の確保が課題となっています。企業が求職者に選んでもらう立場になりつつある中で、企業イメージを向上させることで、求職者との良好な関係を構築でき、優秀な人材の採用につながります。また、採用コストの削減や定着率の向上といった効果も期待できます。

採用ブランディングでは、事業内容や商品・サービスの情報だけでなく、企業の価値観や社内文化、オフィスの雰囲気など多面的な情報発信を行うことが重要です。近年では、特にSNSやオウンドメディアの投稿、社員のリアルな声を取り入れたコンテンツ制作に取り組む企業も多く見られます。

関連記事:「採用ブランディングとは?重要性やメリット・デメリットから進め方まで解説【事例付き】」

採用ブランディングの成功事例

それでは、採用ブランディングに成功している以下7社の事例を詳しく紹介します。

・伊藤忠商事株式会社
・日本マクドナルド株式会社
・エイベックス株式会社
・株式会社サイバーエージェント
・株式会社西松屋チェーン
・株式会社メルカリ
・株式会社オープンハウスグループ

各社の特徴的な戦略から、自社の採用活動に活かせるポイントを見つけてみましょう。

伊藤忠商事株式会社

伊藤忠商事は、就職情報研究所が実施した「就職ブランドランキング(2025年卒業予定の学生対象)」で2年連続で総合1位を獲得するほどの人気企業です。業界トップの人気を維持するために、学生が抱くイメージを覆す採用ブランディングを展開しています。

「体育会系・文系男子」というイメージと実際のギャップを解消するために、属性の違う学生が集まる外部イベントに出展。また、多様な人材の採用を重視し、OB/OG訪問の機会提供や属性で区切らないインターンシップ選考などの工夫も取り入れました。

また、学生が悩みや疑問を直接社員に相談できる場を設けるとともに、心理的な安全を確保できるよう配慮しています。加えて、インスタグラムなどSNSを活用した継続的な情報発信を強化しました。

日本マクドナルド株式会社

日本マクドナルドは、企業で働く魅力を広く発信するために採用広報を積極的に活用しています。同社では、「応募の時点で就業をイメージできるかが、応募につながる」と考え、オウンドメディアで就業イメージを持てるようなコンテンツを提供。

また、店頭での直接スカウトやクルー体験動画の発信など、多様な採用チャネルでの情報発信を実施しています。さらに、採用時のミスマッチを防ぐため、EVP(企業が従業員に提供できる価値)を重視し、企業文化に共感する人材の獲得に取り組んでいます。

広報と人事が連携し、戦略的な情報発信を行うことで、ブランド価値を高めながら採用力を強化する取り組みを続けた結果、幅広い年齢や国籍の人材採用に成功しました。

エイベックス株式会社

エイベックスでは、社風にマッチする人材の採用を目指し、ポジティブで分かりやすい採用メッセージを打ち出しています。エンタメ業界の華やかなイメージに依存しすぎず、「モテる人・うごく人・つよい人」という3つの軸を打ち出し、自社が採用したい人物像とのギャップ解消に取り組んでいます。

各要素の具体的な特徴は、以下の通りです。

・モテる人:一緒に働いて気持ちが良く、周囲から信頼される人
・うごく人:変化をポジティブに捉え、自発的に動ける人
・つよい人:業界の華やかなイメージと異なり、地道で泥臭い仕事をこなす心身の強さを持つ人

採用ブランディングの軸を明確に提示することで、入社後のミスマッチを防ぎ、長期的に活躍できる人材の確保を目指しています。

株式会社サイバーエージェント

サイバーエージェントでは、新卒採用市場での競争力を高めるために、リサーチを活用したデータドリブンな採用戦略を展開しています。学生対象のアンケートにより、学生の本音や競合他社のイメージを定量的に把握し、戦略的な採用メッセージの設計やブランディングに役立てています。具体的な戦略は、以下の通りです。

・市場調査の活用:アンケート調査の結果を分析し、学生の就職活動の軸や競合他社との違いを明確化
・採用メッセージの最適化:「すごい会社を作ろう」をテーマに多様性や事業規模の大きさをアピール
選考体験の工夫:インターンシップでの社員交流や対話の工夫により、会社の一体感やチームワークを強調

また、リサーチ結果を基に情報提供のタイミングを最適化しています。企業の社会的意義を重視したブランディングを進め、より幅広い層の学生にアプローチした結果、エントリー数は2年で約2倍に増加しています。

株式会社西松屋チェーン

西松屋チェーンでは、SNSでの情報発信に力を入れています。店舗スタッフの1日や働いてるスタッフの人となりが伝わるような情報発信を実施し、若手の獲得を目指しています。また、良い面に偏るのではなく、リアルな情報を届けることで求職者からの信頼を獲得し、入社後のミスマッチを防止しています。

自社採用ホームページへの流入増加と採用コスト削減を目的として、オンラインでのコンテンツ発信に取り組んだ結果、採用ホームページの流入数は約1.5倍に増加。応募単価の低減にも成功しました。

株式会社メルカリ

メルカリでは、コンテンツプラットフォーム「mercan(メルカン)」を運用し、年間300本以上の記事を公開。人を軸にした採用ブランディングを強化し、入社後のミスマッチを防ぐ仕組みを構築しています。

mercanでは、社員インタビューや社内文化を発信し、企業イメージの透明性を向上させています。また、候補者にリアルな社風を伝え、社内外の情報格差を解消することで、カルチャーフィットした人材の獲得を目指しています。

さらに、役職に関係なく、優秀な社員が個人の魅力を発信することで、外部メディアへの波及効果を生み出しています。こうした取り組みにより、メルカリの価値観を理解した応募者が増え、採用活動がスムーズに進むようになりました。

株式会社オープンハウスグループ

オープンハウスグループでは、採用ブランディングの一環としてオフィスを再構築しました。企業の理念や社風を体感できる空間を目指し、オフィス全体を「オープンハウスの家だけで構成された街」としてデザインすることで、訪問者にブランドイメージをアピールしています。

具体的には、エントランスからオフィスを見渡せる設計で、透明性のある職場環境が伝わるよう工夫されています。また、来客エリアは採用活動を重視し、求職者が企業文化を体感できる空間に仕上げています。

石畳や照明で街並みが再現されたオープンスペースは、大きなLEDビジョンでブランドを伝えるとともに、会議室が埋まった際に面接スペースとしても使用できる設計です。機能性とブランド訴求を両立したオフィスデザインが実現しています。

事例:株式会社オープンハウスグループ

まとめ

人材獲得の市場競争が激化している中で、企業が求職者に向けて効果的に自社の魅力をアピールするために「採用ブランディング」が重要です。単なる求人募集ではなく、企業ビジョンや価値観、働く人などの多様な情報を発信することで、共感する人材が集まりやすくなり、定着率の向上や採用コスト削減にもつながります。

今回紹介した、採用ブランディングの成功事例も参考にして、自社に合った採用戦略を考えてみましょう。

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