オフィスの壁の種類や特徴・作り方とは?壁のデザイン変更で得られる効果も紹介

オフィスの壁は空間の仕切りや防音などの機能面だけでなく、デザイン面でも大きな役割を持っており、オフィス全体の印象を左右します。この記事では、オフィスの壁の種類やそれぞれの特徴、施工の流れなどを、実際の写真を添えて解説します。

この記事は約6分で読み終わります。

オフィスの壁の種類や特徴・作り方とは?壁のデザイン変更で得られる効果も紹介



オフィスの印象を大きく左右する壁のデザイン。壁の種類や施工方法を工夫すると、企業ブランドを視覚的に訴求したり、個性や高級感を演出したりすることが可能です。重要な部分だからこそ、どのようなデザインにすればいいのか悩んでしまい、なかなか決められない人も多いのではないでしょうか。

今回は、オフィスで用いられる壁の種類やそれぞれの特徴、実際の施工の流れや注意点などを解説します。

 

オフィスの壁の種類

一般的なオフィスに使われる壁の種類は「造作壁」と「パーティション」に分けられます。それぞれの特徴について解説します。

造作壁の特徴

造作壁とは、LGSと呼ばれる軽量鉄骨で骨組みをした上に、PB(プラスターボード)を貼り付けて土台を作り、壁紙や塗装などの表面材で仕上げる壁のことです。

LGSとは「Light Gauge Steel(ライトゲージスチール)」の略称ですが、テナント工事などオフィスの内装工事においては「下地+表面材」で組み立てる壁の総称となっています。PBは「プラスターボード」のことで、LGSの上から貼り付ける石膏ボードのことです。

造作壁はデザインの自由度が高いだけでなく、防音性が高いという特徴があります。一方、一度建てると簡単に取り壊すことはできませんので、しっかりと計画を立てて施工することが大切です。

 

造作壁の種類

表面材の種類が多様なため、さまざまなバリエーションを楽しめます。一般的な種類としては、「クロス(壁紙)仕上げ」「塗装仕上げ」「タイル仕上げ」「グラフィック仕上げ」「ダイノックシート仕上げ」「エコカラット仕上げ」などがあります。

一般住宅でも多く使われるのはクロスですが、クロスだけでも単色のものから模様のあるもの、凹凸のあるものなど、オフィスの雰囲気に合わせてデザインを選択できるのがメリットです。タイルやシートを使用すれば、木目調や石調、メタリックなどのデザインも選べます。



既製パーティションの特徴

既製パーティションとは、メーカー既製品を組み合わせて建てる壁を指します。骨組みを一から組み立てる必要がなく、造作壁と比べて低コストかつ短納期で壁を建てることができます。

また、骨組みがないため解体やパーテ―ションの再利用が可能です。LGS工法と比較すると、容易にレイアウトを変更できるため、部署の統廃合や個室の増設などにも対応しやすい方法です。

遮音性のある素材を使えば会議室などにも利用できますが、造作壁ほどの防音性能はないため、使用するスぺースの目的に合わせて使い分けるといいでしょう。

 

既製パーティションの種類

既製パーティションの一般的な種類は、「スチールパーティション」「アルミパーティション」「ガラスパーティション」などです。

遮音性を重視するのであればスチールパーティション。コスト重視ならアルミパーテーションがおすすめです。おしゃれで開放的な空間を作りたい場合には、ガラスパーティションがよく用いられます。




オフィスの壁の作り方



オフィスの壁を新設する際は、壁を作る部屋の用途やリフォームのコンセプトを明確にし、目的に合った施工方法やデザインを選ぶことが大切です。オフィスの壁を作る具体的なステップを紹介します。

壁を作る目的・場所を決める

まずは、壁を新設することでどのような課題を解決したいのか、壁を作る部屋をどのように利用するのかなど、壁を作る目的と設置場所を決定しなくてはなりません。目的や用途によって、造作壁とパーティションのどちらが適しているのか、表面材は何を使用するかなど、施工方法が異なるためです。

防音性の高い会議室を新設したい、部署ごとに空間を区切りたいなど、まずは壁を作る目的を明確にし、それに合わせて場所や配置を検討しましょう。

コンセプトに基づき色やデザインを検討する

目的が明確になったら、どのような壁にするのか具体的なイメージを固めます。オフィスリニューアルの全体的なコンセプトがある場合には、そのコンセプトに沿ったデザインを考えることも大切です。壁のデザインはオフィス全体の印象を左右しますので、他社の施工事例などを参考にできるだけ具体的なイメージを固めるといいでしょう。

オーナーに確認をする

オフィスを賃貸で利用している場合は、改装工事を行っても問題ないかどうか、オーナーに必ず確認を取ってください。どのような施工を行うのか、工事期間はどのくらいになるのかなど、工事の内容や施工する壁の仕様をまとめておくとスムーズです。あわせて、ビル内のテナントに周知する必要があるかどうかも確認をとりましょう。

また、一般的な賃貸オフィスの場合、退去時に原状回復義務があるケースが多いです。そのため、退去時に解体工事のための費用が必要になる点にも注意してください。

見積り依頼・スケジュール決めをする

施工の具体的なイメージが固まったら、業者に見積もりを依頼します。見積もりは、1つの業者だけでなく複数の業者に対して「相見積もり」をとるのがおすすめです。サービス内容を比較検討できるだけでなく、費用や工期の相場を把握でき、予算に合った適切な業者を選びやすくなります。

依頼する業者を選定したら、スケジュールを決めましょう。特に、夏季休暇中や年度末などオフィス移転の多い時期は業者のスケジュールが埋まりやすくなっていますので、早めのすり合わせが必要です。

 

社内周知・工事開始

工事全体のスケジュールが確定次第、早めに社内周知を行いましょう。一定期間利用できないエリアが発生する場合には、業務にどのくらい影響が出るのか確認しなければなりません。

各部署と連携を取り、期間中の対応を事前に話し合った上で工事に移りましょう。

 

実際の工事の流れを写真付きで紹介

日常生活で毎日のように壁を目にしていても、内装工事を実際に見たことがある人は少ないでしょう。ここでは、実際の工事の流れを写真に沿って紹介していきます。

LGSを設置する

まずは、LGS(軽量鉄骨)をベースにして、壁(造作間仕切り)の骨格を作ります。

骨格ができたら、PB(石膏ボード)をビスで軽量鉄骨に打ち付けます。PBは壁本体となる素材で、クロスや塗装を施すための土台となります。

また、壁の中に配線を這わせる場合には、CD管(空配管)を仕込みます。CD管は、合成樹脂でできたケーブル類の保護管で、配線を守ったり、後の作業をスムーズにしたりするためのものです。

 

パテ処理を行う

続いては、PBの上からパテ処理を行います。

パテ処理は、石膏ボードを付けたビスの穴やボードの継ぎ目などを埋めるための作業です。壁表面を美しく仕上げるために行う、重要な行程となります。

 

仕上げを行う

最後は、クロスや塗装などの表面材で壁を仕上げていきます。

オフィスの壁の新設相談はヴィスまで

一般的なオフィス壁の種類は、「造作壁」と「既製パーティション」の2種類です。それぞれデザイン性や防音性、コスト面などの特徴が異なり、オフィスコンセプトや目的に合った種類を選択することが大切です。

どのような壁にすればいいのかイメージが湧かない場合には、ヴィスにご相談ください。多様な施工事例をもとに、イメージにぴったりなオフィスデザインや施工プランをご提案いたします。

また、他社事例を参考にしたい場合にはオフィスのデザイン事例集がおすすめです。無料でダウンロードできますので、ぜひあわせてご確認ください。

 

資料ダウンロードはこちら