【企業事例3選】企業イメージを向上させる有効な施策を解説

企業イメージとは、ステークホルダーが対象の企業を見たり聞いたりしたときに、強く感じる心象のことです。ステークホルダーとは、顧客・株主・取引先・社員などの利害関係者を指します。 近年は、スマートフォンの普及によりインターネットやSNSを通して、手軽に情報を得られるようになりました。ユーザーは多くの情報を手に入れられる一方で、取捨選択をする必要があります。中には企業イメージで情報を取捨選択する人は少なくありません。 このような背景から、経営規模を問わず、戦略的にイメージの向上を図る企業が増えています。 そこで今回は、企業イメージを向上させる具体的なメリットや施策、企業事例を紹介します。

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企業イメージの向上は「大きな利益」につながる

企業イメージの向上は、他社と差別化が図れるだけでなく、競争力の強化が見込めます。顧客の安心・信頼にもつながり、売上や採用活動、社員エンゲージメントに好影響をもたらすでしょう。

ここでは、具体的にどのような利益につながるのか紹介します。

売上の向上につながる

企業イメージの向上は、売上アップにも効果的です。企業イメージを高めることで、顧客が自社に対して安心感や信頼感を得るため、競合他社よりも優位になる可能性があります。

顧客は特定の商品を知ってから購入に至るまでに、いくつかのプロセスが存在します。プロセスの中には他社との比較や商品の評価が含まれており、企業イメージが大きく影響します。

たとえば、顧客が掃除機の購入を検討している場合、「高性能の掃除機」という企業イメージは購買意欲を促進することができるでしょう。

また、このような企業イメージは、リピーターの獲得にもつながり、継続的な売上が見込めます。

優秀な人材の確保につながる

近年では少子高齢化の影響で労働人口が減少しており、各企業は人材を奪い合っている状況です。そこで企業イメージで差別化に成功すれば応募数の増加が期待できるため、より優秀な人材を採用しやすくなります。

また、企業理念や文化のイメージが定着できれば、採用のミスマッチを防止できます。

社員エンゲージメントがアップする

ポジティブな企業イメージは、企業への帰属意識が高まりやすくなるため、社員エンゲージメントの向上が見込めます。

社員のエンゲージメント向上は商品やサービスの品質向上にもつながるため重要な要素と言えます。

社員エンゲージメントの必要性や企業の取り組み事例については、こちらの記事で詳しく解説しています。
従業員エンゲージメントが企業に必要な理由と企業の取り組み事例

顧客満足度がアップする

社員エンゲージメントが高ければ、業務の質が向上します。その結果、良い商品やサービスを顧客に提供でき、顧客満足度の向上につながります。

社員エンゲージメントが高い企業では、社員が自発的に発言したり、アイデアを提案したりする機会が多々あります。企業全体が活性化することで、商品やサービスの品質向上が見込めます。

企業イメージは短期施策では変わらない

自社の社会的イメージを変えるために企業ブランディングを検討している方もいるでしょう。企業イメージを短期的な施策で変えることは容易ではありません。特に、長期経営している企業の場合、企業イメージが確立されているケースがほとんどです。

そのため、必ずしも「理想の企業イメージ」と「現状の企業イメージ」が一致するとは限らないことを念頭に置いて、長期的なブランディング施策を図りましょう。

企業イメージを高める4つの施策

企業イメージを高めるためには、具体的な戦略が必要不可欠です。ここからは、企業イメージを高めるために有効な施策を紹介します。

アウターブランディング

アウターブランディングとは、顧客や取引先などの社外に向けたブランディング活動のことです。商材の強みや今後のビジョン、企業文化などを外部に発信します。企業イメージを向上させるために、以下の施策が有効です。

・企業コンセプトの決定
・ブランドカラーやロゴ、キャッチコピーの設定
・パッケージや広告作り
・価格設定
・Webサイトやグラフィック制作
・SNS活動

企業イメージを外面的に幅広く浸透させるためには、視覚や聴覚を活用したアプローチが重要です。ロゴやキャッチコピーは、ひと目で企業イメージが伝わる内容にすると良いでしょう。

インナーブランディング

インナーブランディングとは、社内に向けたブランディング活動のことです。企業イメージの定着により、社員エンゲージメントの向上を図ります。

研修や社内掲示で企業理念が浸透すれば、仕事へのやりがいをもちながら業務を進めることもできるでしょう。インナーブランディングが成功すれば、商品やサービスの品質向上につながります。

インナーブランディングの施策として、次の取り組みが挙げられます。

働きやすい職場にする

働き方改革に則った職場環境改善への取り組みは、インナーブランディングを成功させるために重要な要素のひとつです。長時間労働への具体的な施策として、以下の2点を意識すると良いでしょう。

・残業を強要せず、働きやすい職場風土に改善する
・作業内容の標準化や情報共有などによる業務の効率化

長時間労働の是正や柔軟な働き方の推進、労働生産性の向上、人材育成など、働きやすい職場環境を提供することで、社員の帰属意識を高められます。

株式会社ヴィスでは、働きやすい職場を目指してハイブリッドワークを取り入れています。集中したいときやコミュニケーションを取りたいときなど、状況に応じて働き方を選べるワークスタイルです。

経営陣による理念浸透を推進する

経営陣が新入社員に対して時間を取るのも有効です。インナーブランディングにおいて、企業理念を浸透させることは重要ですが、企業規模が大きくなると難しくなるケースも多々あります。

株式会社ヴィスでは、経営陣が新卒・キャリアメンバーからの質問に回答する「ひよこ・にわとりミーティング」を実施しています。経営陣と新入社員が直接コミュニケーションを取ることで、企業文化へのオンボードを促進できます。

健康経営に取り組む

健康経営とは、社員の心と体の健康に配慮する経営のことです。心身が健康な状態であれば、仕事のパフォーマンスも向上します。

そのため、メンタルケアや、ワークライフバランスの推進などに取り組むことが大切です。健康的に働ける社員が増えるほど、社内の雰囲気が良くなり、生産性や顧客満足度の向上も期待できるでしょう。

インナーブランディングについて、以下の記事でも詳しく解説しています。
健康経営とは?取り組むメリット・デメリットと企業事例を紹介
インナーブランディングとは?実現する方法と企業の成功事例3選

ストーリーブランディング

ストーリーブランディングとは、企業や商品・サービスがもつストーリーを幅広く発信するブランディング手法です。

創業者の想いや商品開発に至るまでの過程、企業の歴史などを発信し、企業イメージ向上を目指すとともに、他社との差別化を図ります。

ストーリーブランディングには、商品・サービスを広めるためのパンフレットや自社が出版した本、SNSを活用して発信するなどの方法が用いられています。発信媒体によって顧客層が異なるため、幅広くアプローチできるでしょう。

採用ブランディング

採用ブランディングとは、採用全般に関するブランディング活動のことです。企業の魅力を発信することで、優秀な人材確保を目指します。

雇用条件や福利厚生に加えて、テレワークやフレックスタイム制などの柔軟な働き方が可能であることなど、企業で働くメリットを具体的に浸透させる必要があります。

求職者に限らず、家族や友人などに対しても同様のブランディングを行うことで、総合的な企業イメージがアップするでしょう。そのため、採用ブランディングは継続的に行っていくことが大切です。

【企業事例3選】企業イメージの向上を目指す具体的な取り組みを紹介

ここからは、企業イメージを向上させるために実施した具体的な取り組み事例を紹介します。

無印良品

無印良品は、生活に欠かせない家具や寝具、食器などから化粧品や文具まで、豊富な商品を取り扱っている企業です。

企業理念である「自然と。無名で。シンプルに。地球大。」の企業イメージが、ナチュラルな生活を好む層からの支持を集めています。

「これがいい」ではなく「これでいい」というイメージを定着させて、幅広い層に支持される企業イメージを確立しました。シンプルなデザインの商品が多く、生活に馴染みやすいのもポイントです。また、「豊かな低価格」により、品質と価格のバランスを保持しています。

購入しやすい価格帯のため、すべての生活用品を無印良品で揃えることも可能です。ブランドの統一感や独自の世界観が、顧客に受け入れられた事例といえるでしょう。

サイボウズ株式会社

サイボウズ株式会社は、企業向けのクラウドサービスを提供する企業です。ワークスタイルの幅を広げることを採用コンセプトに反映しています。

例えば、「育児・介護・休暇制度」「在宅勤務制度」「副(複)業許可」「子連れ出勤制度」など、働きやすさを追及した戦略を実施しています。

働きやすい企業イメージをさまざまな媒体でアピールすることで、採用ブランディングが成功した事例です。

株式会社ドミノ・ピザ ジャパン

最後にオフィスに注力することで、企業イメージの向上を図った事例を紹介します。

株式会社ドミノ・ピザ ジャパンは、日本で初めて「宅配ピザ」をライフスタイルに取り入れた企業です。

企業のパーパス&ビジョンである「ピザでつながる」をベースに、「FAMIGLIE」(家族のイタリア語)をコンセプトにしたオフィスデザインは、家族のように自然体でコミュニケーションがとれるような環境となっています。

また、創業当時の街をイメージしたオフィスデザインにすることで、企業を訪問する取引先や顧客の印象に残る空間を演出しています。企業のバリューやカルチャーを最大限に活かし、企業イメージの向上につながった事例です。

オフィス改装に携わった株式会社ヴィスでは、レイアウトから家具や内装のデザインまですべて対応しています。企業イメージを大切にしながら、機能性を兼ね備えたオフィスづくりをワンストップでご提案することも可能です。

ヴィスへのお問い合わせは、こちらからどうぞ。

まとめ

企業イメージが高まると、顧客の安心や信頼につながり顧客満足度がアップします。さらに、社員エンゲージメント向上にも役立ちます。

企業イメージを高める方法として、アウターブランディングやインナーブランディングなどの戦略が効果的です。長期的な施策を実施し、企業イメージの定着を目指しましょう。