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2017.6.1

CULTURE

【オフィスぶらり】ライフスタイルショップ「THINK OF THINGS」に行ってきました!!

今回のぶらりは、ヴィスの協力会社でもあるコクヨが千駄ヶ谷にオープンしたライフスタイルショップ&カフェ、「THINK OF THINGS」に行ってきました!!コクヨって文房具の会社?オフィス家具の会社?創業112年の企業が提案する、“暮らし”とは。

「THINK OF THINGS」は「ワークとライフの境界を越える」をテーマとしています。

近年ワークライフバランスや働き方改革など、仕事を取り巻く環境が大きく変化をしていく中で、人々の「仕事」への捉え方が変化してきています。
高度経済成長から平成の大不況まで、がむしゃらに働いてきた日本の労働環境に、すこしずつ豊かな「暮らし」の重要性を見出し、そのスタイルの変革が求められているのです。

毎日の中で、「仕事」だけではなく「暮らし」にも目を向けることで、生活と仕事の境界線が曖昧さを増してきました。フレックス勤務や在宅ワークなどのテレワーク、カフェでの仕事やオフィスの中のリラックススペースなど、それぞれのカテゴリに、それぞれのエッセンスが取り入れられるようになりました。

そんな中で今回の「THINK OF THINGS」は、創業から112年、文房具やオフィスファニチャーを中心に、「働く」と「学ぶ」のフィールドをサポートしてきたコクヨが、「暮らす」という視点を加え、ワークスタイルとライフスタイルの双方に資する価値提供を推進しています。



JR原宿駅から徒歩5分。オシャレなセレクトショップやギャラリーが集まる千駄ヶ谷エリアに向かって歩いていきます。某有名ラーメン店の、お隣のお隣。格子状のファサードと、らせん階段が特徴的なその建物が、今回訪れた「THINK OF THINGS」です。

地上3階建てのその建物は、外観も内装もコクヨのクリエイターによるデザインで、1Fはショップ&カフェ、2Fはレンタルスペース、3Fにはコクヨのクリエイティブ部門のオフィスがあります。顧客との接点の場を活用し、スピード感のある商品とサービスの企画・開発をねらっています。



ー1Fのショップに入ってみました。ー


こちらはライフスタイルショップとカフェが併設されていて、面積は約55坪。

ライフスタイルショップには、独自の視点で文具、家具、ファッション、プレイ&アート、雑貨、ストック類のオリジナル商品、セレクト商品などを展開しています。


手前にはホワイトを基調にシンプルに仕上げられたカウンターのカフェが。
壁面に設置された照明もシンプルだけどインパクトがあり、洗練されています。オフィスデザインに取り入れられるアイデアもたくさんですね。

カフェは、東京・三軒茶屋で焙煎を行っているコーヒーロースター「OBSCURA COFFEE ROASTERS」がプロデュース。
ガラスのショーケースには、フード系とスイーツ系を揃えたワンハンドスタイルのコッペパンサンドが並んでいました。ドリンクは、自分好みに選べる4種類のコーヒーを基本にしてバリスタさんが作ってくれます。





ーショップに集められた、「働く」と「暮らす」を超えたアイテムたちー



みなさんの手元にある消しゴムから、小学校の教室の机とイス、オフィスにあるデスクやファイルなど、その製品を使ったことがない人はいないのではないか、というぐらい我々の生活に根付いているコクヨ。1905年の創業以来、日本の文房具とオフィス家具の市場を牽引してきた企業のひとつでもあります。

そんなコクヨが発売しているアイテムは本当に数え切れないほどの種類があり、古くから使われているものや、近年開発された新商品などさまざまです。普段は目にしないような、専門職野方のみが使うツールや、いつも見ているけれどコクヨの商品だと知らなかったものなどもあります。
そんなたくさんのアイテムたちが、この「THINK OF THINGS」に集められ、ショップのためにオリジナルに再開発されたり、新たなディスプレイをされて「暮らし」に取り入れやすくなっていました。



たとえばこのファイルケース。取っ手がついていて、古くからコクヨの製品として取り扱われているものです。事務所の古いグレーのスチール書庫などに並べられていそう。ファイルケースといえば、最近はプラスチック製品のものが好まれて、またカラーバリエーションも明るいものが選ばれがちですが、このレトロな雰囲気がトレンドの空間のブルックリンスタイルやアメリカンヴィンテージにピッタリだとは思いませんか?
もちろんオフィスだけでなく、自宅のスチールラックに並べて置いてもとても雰囲気が出そう。

また、そのファイルケースをステンレスのラックに合わせて、更にキャスターを取り付け、移動可能なワゴン型の収納に。書斎のデスク周りにおいたり、ステンレス製なのでキッチンの収納に使ってみたりできるのではないでしょうか?

こちらは、皆さんも手にしたことがあるはず。
卒業式にもらう卒業証書を入れる筒です。「ポンッ」という音を楽しんだことがある人も多いのではないでしょうか?そんな証書の筒も長さを変えてデザインすることで、ペン立てを兼ねたペンケースやメガネなどを入れておける小物ケースに。

古くからあるロングセラーの商品を、新しい使い方で蘇らせるアイデアです。

個人的に気に入ったのが、このファイルとお道具箱。どちらも昔からある商品で、タイトルを入れる金具が、古いデザインだけどオシャレですよね。バインダーの中の金具は現在でも使いやすいものにリデザインされているので、使い勝手もとても良いです。

コクヨの古くからの職人技で作られており、プラスチックではなく紙やクロスを使って仕上げられているのですが、お道具箱の折り目の小口(紙の側面部分)も丁寧に同色で塗装がされており、非常に細かいディティールまでこだわって作られています。

これも以前は、スチール書庫に収納されることが多かったのだと思いますが、こうやって並べて魅せる収納としてディスプレイすると、空間の雰囲気にあった収納ができますね。



こちらはもともと、測量士のために開発されたノートです。作業着のポケットに入るサイズで、中には罫線がひかれており、台紙がなくても書けるように硬い表紙でできています。以前から特定の職種で使われているこのような文房具を、カラーバリエーションを増やし生まれ変わらせて、「THINK OF THINGS」のオリジナル商品にしているます。丈夫な表紙と金文字で高級感があり、無駄のないサイズ、無駄のない厚み、シンプルなつくりが、現代のニーズもマッチしていますね。

また、この金文字は、その場でオリジナルの文字を印刷してもらうことができます。たとえば、出産のお祝いに、お子さんの名前を入れてプレゼントすると、そのノートが成長の記録になったりするのではないでしょうか?これも、測量士の「働く」が「暮らす」に取り入れられたアイデアですね。



その他にも、普段は大型スーパーや量販店、文房具店などでプラスチックのパッケージに入れられて売られている文房具が、この「THINK OF THINGS」に合わせてオシャレにディスプレイされ、コクヨの社員さん自身が、自社にこんな製品があったのかと気付かされるぐらい、また違った顔を見せている文房具たちが並んでいます。
オシャレな文房具といえば、ついつい海外ブランドのもの探してしまうのですが、日本の伝統企業にもデザインと機能を持ち合わせた上質な製品がたくさんあるので、再発見することができました。





ー洗練されたアイテムに囲まれて寛ぐスペースー


ショップの奥にはイートインのスペースがあり、コーヒーや軽食でほっと一息をすることができます。

「THINK OF THINGS」は、空間を楽しむことができます。“ラボ”をイメージしてデザインされており、どこか考えを深めることのできる研究室のようなつくりをしています。



文房具などをディスプレイしている家具に、もともとコクヨが扱っているスチール書庫で薬品などを保管しておくための薬品庫が使われていたり、

ディスプレイの台には医療のシーンで使われる台車が使われていたりと、ラボの雰囲気に合わせてコクヨのファニチャーが使われています。

イートインのカフェの奥には、中庭がありました。千駄ヶ谷の空間を贅沢に使った中庭です。この日はあいにく雨だったので、外に出ることはできなかったのですが、シンボルとなる木とその奥にある縁側のようなベンチ。ここもひとつ、寛ぎの場となるでしょう。





ー今度は2階に行ってみましょうー


2Fは多目的スペースになっています。自主企画のイベントを開催しながらレンタルスペースとしても開放を予定しているとのことです。おおよそ28坪の空間には、シンクを備えた作業台と大きなスクリーンが完備されているので、セミナーやワークショップを開催できそうですね。チェアやテーブルの設置によって、30名から100名程度まで収容ができそうなので、いろんな用途に使用ができます。

ちなみにこの多目的スペースに置かれているチェア、みなさん見たことはありませんか?
小学校や、中学校のときの図工室や美術室に置かれていた、木製のチェアです。デッサンや制作作業の際に使われるスツールタイプのチェアで、これもコクヨの製品だったんですね。
「THINK OF THINGS」ではその木製のチェアに、ペイントを施したものを置いていました。1Fのショップでも展示がされているので、是非一度ご覧になってください。




ー3階は?ー

3階はコクヨのクリエイティブ部門のオフィスになっています。スケルトンの天井に、モルタルの床、無骨な照明、スチールのメッシュの間仕切りと、シンプルでクールなつくりになっています。使われているロッカーは昔ながらロッカーで、どこかオールドアメリカンのスクールや、研究施設のような、そんな雰囲気が感じられます。
これから何かを生み出すクリエイターたちのワークプレイスにピッタリですよね。


大きな窓からの採光は、照明の灯りがいらないほどに明るく、晴れていればテラスで気持ちよくリフレッシュができるオフィスにデザインされていました。

普段はクリエイターたちが利用するオフィスのようですが、時に営業部門の方も立ち寄って仕事ができるサテライトオフィスとしても利用できるようになっており、フリーアドレスの大きなテーブやライブラリースペースが設けられていました。

そんな3階で見つけた、可愛いチェア。アルファベットチェアです。
「PARTY」と用意されているように、この建物の3Fのさらに上には屋上テラスが用意されていて、千駄ヶ谷の空を眺めながらのパーティもできるのだとか。都会の中でも緑の多いエリアなので、気持ちよさそうですね。
そしてもこのアルファベットチェアも、企業名にアレンジしてエントランスに置いておくだけで、企業ブランディングにつながります。少しの工夫とアイデアで、パッと目を引く空間に早変わりですね。「V」と「I」と「S」置こうかな。




ー1Fに戻るとー


特別に2Fと3Fを見せていただいた後1Fに戻ると、面白いデモンストレーションが行なわれていました。
帳簿の”マーブル付け”といって、コクヨが大正2年から製造している洋式帳簿の小口(紙が重なっているところ)を装飾する技法です。美しさや格式のためだけに装飾されているのではなく、汚れの防止、そして精密な模様をつけることによってページの抜き取りによる帳簿の改ざんを防ぐ機能なのです。

数種類の顔料を布海苔という液面に落とし、針やくしを使って細かな文様を描きます。この模様を描き出す場面は、とてもスピーディかつ鮮やかで、職人としての技術が大いに発揮されるものでした。
描き出された顔料のうえに、帳簿になる紙の束を浸し文様をつけることによって、帳簿の小口に鮮やかな柄が浮き出るようになります。
さらに水で洗い流して、乾燥させる。それはそれはとても手間な作業の末に、当時のコクヨの帳簿ができていたのです。

コクヨを112年支えてきたそんな古くからの技術が、新たな試みの「THINK OF THINGS」で見られるというのもとても不思議なものですね。(デモンストレーションは期間限定です)






ー「働く」「学ぶ」「暮らす」ー


ヴィスにも、「遊・学・働、全力で取り組む」というクレドがありますが、人生を豊かにするためには、それらのどのひとつも欠かすことはできません。だからこそ、それらのひとつひとつがそれぞれに影響しあえることが重要になってきます。

「THINK OF THINGS」が、「ワークとライフの境界線を越える」に挑戦したように、現代は働き方を改革し、暮らしを豊かにすることが求められている時代です。コクヨは、文房具や家具のフィールドでその壁に挑戦をされていました。私たちヴィスも、オフィスの空間や、企業の中のあらゆるデザイン、企業のブランディングという分野で、その壁に挑戦していきます。
「働く」と「暮らす」を考える、そんな良いきっかけになる場所でした。


「THINK OF THINGS」は一般利用ができるショップですので、空間好き、文房具好き、コーヒー好きの皆様にピッタリです。
原宿にお出かけの際は、是非一度「THINK OF THINGS」で休憩してみてください。