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オフィスの移転や改装、ワークプレイス改革を任されたとき、何から情報を集めればよいか迷う総務・人事のご担当者は少なくありません。インターネットで検索すれば製品や事例は見つかりますが、空間の質感や使い勝手まで画面越しに把握するのは難しいものです。
そこで活用したいのが、オフィスデザインに関する展示会です。最新の家具やレイアウト、ワークプレイスのトレンドを実際に体感しながら、効率よく情報収集できる場として注目を集めています。
本記事では、オフィスデザインの情報収集に役立つ主要な展示会や会場ごとの特徴、来場を成果につなげるための活用のコツまでを、担当者の視点で整理してご紹介します。展示会をうまく使いこなし、自社らしいオフィスづくりの第一歩を踏み出すためのヒントとしてお役立てください。
この記事のまとめ
結論
オフィスデザインの展示会は、最新トレンドを体感しながら効率よく情報収集できる場です。目的に合う展示会を選んで活用すれば、自社のオフィスづくりに役立ちます。
3つの要点
- 展示会なら、最新トレンドや他社事例、基調講演を一度に効率よく情報収集できます
- 主要な展示会は、オルガテック東京、ワークプレイス改革EXPO、DXPO、Bizcrewなどがあります
- 来場前の目的整理と、ブース演出からの学びが成果につながります
この記事で解決できる悩み
- オフィスの移転や改装にあたり、情報収集を何から始めればよいかわからない
- オフィスデザインに関する展示会には、どのようなものがあるのか知りたい
- 展示会に行っても情報量に圧倒されてしまい、成果につなげられない
1. オフィスデザインの情報収集に展示会が役立つ理由
そもそも、なぜ展示会がオフィスデザインの情報収集に向いているのでしょうか。Webサイトや資料請求でも一定の情報は得られますが、展示会には実際に足を運ぶからこそ得られる価値があります。ここでは、総務・人事のご担当者が展示会を訪れるメリットを、3つの観点から整理してご紹介します。
1.1. Webや資料だけではわからない空間を体感できる
オフィスデザインは、写真やカタログだけでは質感や寸法の感覚までは伝わりにくい分野です。展示会では、椅子の座り心地やデスクの高さ、素材の手触り、照明の色味などを実際に確かめられます。図面やイメージ画像では良さそうに見えたレイアウトでも、その場に立ってみると印象が変わることは珍しくありません。
実際の什器に触れ、人がどう動くかを思い描きながら検討できる点は、画面越しの情報収集にはない展示会ならではの大きな利点といえるでしょう。自社に導入したときの姿を、具体的にイメージしやすくなります。

1.2. 最新トレンドと他社事例を一度に比較検討できる
展示会には、オフィス家具メーカーや内装・デザインの専門会社が一堂に会します。そのため、複数のブースを回るだけで、最新のオフィスデザインやワークプレイスのトレンドを横断的に把握できます。
各社の提案を同じ日に見比べられるので、自社に合う方向性を効率よく絞り込めるのも魅力です。個別に問い合わせて一社ずつ話を聞く場合と比べ、短時間で幅広い選択肢を比較検討できるため、情報収集にかかる手間を大きく減らせます。気になった製品や事例について、その場で担当者に質問できるのも対面ならではの強みです。
1.3. 基調講演やセミナーで専門家の知見にふれられる
多くの展示会では、出展ブースの見学だけでなく、基調講演やセミナーが併催されています。働き方改革やオフィス戦略の第一線で活躍する専門家、先進的な取り組みを進める企業の担当者が登壇し、ネット検索では出てこない実践的な知見を共有してくれます。
自社だけで検討を進めると視野が偏りがちですが、専門家の視点にふれることで、検討の幅を広げたり、自社の課題の捉え方を見直したりするきっかけが得られます。最新の調査データや成功・失敗の事例を聞ける機会も多く、社内向けの企画書づくりの裏づけとしても役立つでしょう。
2. オフィスデザイン・ワークプレイスに関する主要な展示会
ここからは、オフィスデザインやワークプレイスの情報収集に役立つ代表的な展示会を4つご紹介します。それぞれ主催者や開催地、得意とするテーマが異なるため、自社の目的に合わせて選ぶことが大切です。まずは各展示会の特徴を押さえ、最後に比較表でも整理します。
2.1. オルガテック東京|オフィス空間とデザインの国際見本市
オルガテック東京は、ドイツ・ケルンで70年以上の歴史をもつオフィス家具の国際見本市「ORGATEC」のアジア版として、東京で開催されているワークプレイストレードショーです。例年初夏に東京ビッグサイトの南ホールで開かれ、国内外から150を超えるブランドやメーカーが集まります。
最新のオフィス家具やテキスタイル、先端素材に加え、空間デザインそのものを体感できる体験型ブースが多いのが特徴です。会期中は基調講演やトレンドフォーラムも行われ、デザインの視点からオフィスの未来を学べます。デザイン性を重視したオフィスづくりのヒントを探している担当者に向いた展示会といえるでしょう。
最新の会期や来場登録の情報は、オルガテック東京の公式サイトで確認できます。
2.2. ワークプレイス改革EXPO(総務・人事・経理Week)|働く環境づくりの総合展
ワークプレイス改革EXPOは、日本最大級のバックオフィス向け展示会である総務・人事・経理Weekを構成する専門展のひとつです。主催はRX Japanで、オフィスデザインや移転・レイアウト変更、ABWの提案など、働く環境づくりに関わる製品やサービスが一堂に集まります。
総務・人事・経理Weekは、人事や働き方改革、福利厚生などの専門展と同時開催されるため、オフィスまわりだけでなくバックオフィス全体の課題を横断的に情報収集できる点も魅力です。東京ビッグサイトを中心に、関西や中部でも開催され、最新トレンドや事例を学べるセミナーも多数併催されます。オフィス移転やリニューアルを具体的に検討している担当者には、特に足を運ぶ価値があるでしょう。
出展内容や会期はワークプレイス改革EXPOの公式サイトで確認できます。
2.3. DXPO|オフィスのDXと業務効率化に強い展示会
DXPOは、ブティックスが主催する、業務効率化やDX推進をテーマにした展示会です。なかでもバックオフィスDXPOは、総務・人事・経理などの管理部門に向けた製品やサービスが集まり、オフィスのデジタル化を進めたい担当者に役立ちます。
オンライン展示会とリアルの商談会を組み合わせたハイブリッド形式を採用しており、東京や大阪、名古屋、横浜、札幌など複数の都市で開催されているのも特徴です。
オフィスデザインそのものよりも、ペーパーレス化や会議環境、勤怠管理といった働き方を支える仕組みに強みがあります。空間づくりとあわせて業務面の改善も検討したい場合に、情報収集の選択肢として押さえておきたい展示会です。
詳細はDXPOの公式サイトで確認できます。
2.4. Bizcrew|働き方改革・総務支援をテーマにした商談型展示会
Bizcrew(ビズクル)は、働き方改革Weekや総務支援EXPO、バックオフィスWorldなど、働く環境やバックオフィスをテーマにした複数の展示会を展開するブランドです。オフィス環境やオフィスデザイン、移転、社内コミュニケーションなど、働く場の改革に関わるソリューションが集まり、経営者や総務・人事の担当者が課題解決のヒントを得られる商談型の展示会となっています。
事前に出展製品を検索・予約してから効率よく回れる仕組みが整っているため、限られた時間で情報収集したい担当者に向いています。東京と大阪を中心に開催されており、ほかの展示会と日程が合わないときの選択肢としても覚えておくとよいでしょう。
開催スケジュールはBizcrewの公式サイトで確認できます。
ここまで紹介した4つの展示会の違いを、下表に整理します。
| 展示会 | 主催 | 主な開催地・会場 | 特徴・主な対象 |
|---|---|---|---|
| オルガテック東京 | ケルンメッセ | 東京ビッグサイト | オフィス家具・空間デザインの国際見本市。デザイン性を重視する担当者向け |
| ワークプレイス改革EXPO(総務・人事・経理Week) | RX Japan | 東京ビッグサイト/インテックス大阪/ポートメッセなごや | 働く環境づくりの総合展。移転・レイアウト・ABW提案など実務的 |
| DXPO(バックオフィスDXPOほか) | ブティックス | 東京・大阪・名古屋・横浜・札幌ほか | 業務効率化・DX推進。オンライン併用のハイブリッド形式 |
| Bizcrew(働き方改革Weekほか) | ー | 東京・大阪 | 働く場改革・総務支援の商談型。事前予約で効率よく回れる |
3. 展示会が開かれる主要会場と地域ごとの特徴
オフィスデザインの展示会は、開催される会場や地域によっても性格が少しずつ異なります。遠方の会場まで足を運ぶかどうかを判断するためにも、主要な展示会場の特徴を知っておくと計画が立てやすくなります。ここでは、代表的な会場を地域ごとに整理してご紹介します。
3.1. 東京ビッグサイト|国内最大級の展示会場
東京ビッグサイトは、東京都江東区の有明に位置する国内最大級の展示会場です。オルガテック東京や総務・人事・経理Weekをはじめ、オフィスやワークプレイスに関わる大規模な展示会の多くがここで開催されます。出展社数や来場者数が多く、一度の来場で幅広い情報収集ができるのが魅力です。
アクセスは、りんかい線「国際展示場」駅から徒歩約7分、ゆりかもめ「東京ビッグサイト」駅から徒歩約3分と、複数の路線が利用できます。会場が広いため、事前に見たいブースやセミナーの場所を確認し、効率よく回る計画を立てておくと安心でしょう。
開催スケジュールや館内案内は、東京ビッグサイトの公式サイトで確認できます。
3.2. インテックス大阪・ポートメッセなごやで広がる地方開催
近年は、首都圏だけでなく関西や中部でもオフィス関連の展示会が増えています。
関西では大阪市住之江区のインテックス大阪、中部では名古屋市港区のポートメッセなごやが代表的な会場です。たとえば総務・人事・経理Weekは、東京に加えてインテックス大阪やポートメッセなごやでも開催されており、地方の担当者でも足を運びやすくなっています。
インテックス大阪へは、ニュートラム(南港ポートタウン線)「中ふ頭」駅から徒歩約5分でアクセスでき、詳しい行き方はインテックス大阪の公式サイトで確認できます。
ポートメッセなごやは、名古屋駅からあおなみ線で約24分の「金城ふ頭」駅からすぐの立地で、こちらはポートメッセなごやの公式サイトに詳しい案内が掲載されています。
遠方の会場まで出張せずに最新トレンドを情報収集できるため、移動の負担を抑えながら検討を進められます。自社の所在地に近い会場の開催予定を、あらかじめ確認しておくとよいでしょう。
4. オフィスデザインの展示会を情報収集に活かすコツ
展示会は、ただ歩いて回るだけでも刺激を受けられますが、来場前の準備と見るときの視点を少し意識するだけで、得られる成果が大きく変わります。ここでは、効率よく情報収集し、自社のオフィスづくりにつなげるための、準備と学びのコツを3つご紹介します。なお、当日の具体的な歩き方は、記事の後半であらためてご紹介します。
4.1. 来場前に自社の目的とテーマを整理する
展示会には膨大な数のブースやセミナーが並ぶため、目的を持たずに訪れると、情報量に圧倒されて終わってしまいがちです。来場前に、何のために情報収集するのかを整理しておきましょう。たとえば、移転に伴う全面リニューアルを検討しているのか、フリーアドレスやABWといった新しい働き方を取り入れたいのか、休憩スペースの拡充に絞って見たいのかによって、注目すべきブースは変わります。
社内で課題を共有し、見るべきテーマを事前に決めておくと、当日の動きに迷いがなくなります。ABWを検討し始めたい場合は、基本的な考え方を整理した記事もあわせて参考になります。
参考記事:ABWの意味とは?フリーアドレスとの違いやABW導入に成功したオフィス事例を解説!
4.2. 基調講演やセミナーを事前に確認して計画的に回る
多くの展示会では、ブースの見学とあわせて基調講演やセミナーが開催されます。人気の講演は早い時間に満席になることもあるため、公式サイトでプログラムを確認し、聞きたいものは事前に予約しておくのがおすすめです。
基調講演では、働き方やオフィスづくりの大きな潮流を、専門家の言葉で体系的に学べます。セミナーの時間を軸に1日のスケジュールを組み立て、その合間にブースを回るようにすると、移動の無駄が減り、効率よく情報収集できます。聞いた内容はその場でメモを取り、社内で共有できるよう整理しておくと、後の検討に活かしやすくなるでしょう。
4.3. ブースのサイネージやポップなど空間演出からヒントを得る
展示会のブースは、各社が趣向を凝らして自社の世界観を表現する場です。実は、この空間演出そのものがオフィスづくりの参考になります。たとえば、来場者の目を引くデジタルサイネージの使い方や、製品の魅力を一言で伝えるポップの工夫は、自社オフィスのエントランスや会議室まわりのサイン計画にも応用できます。ブランドカラーや素材で世界観を統一する手法は、まさに空間を通じたブランディングの実例といえます。
製品の機能だけでなく、どう見せているかという視点でブースを観察すると、自社らしさを空間で表現するためのヒントが数多く見つかるでしょう。気になった演出は写真に記録しておくと、社内での共有や検討にも役立ちます。

5. 展示会で得た気づきを自社のオフィスづくりにつなげる
展示会で多くの情報や刺激を得ても、そのままにしておいては自社のオフィスづくりにはつながりません。集めた情報を整理し、次の一手に変えていくための考え方を、最後に2つお伝えします。
5.1. 情報収集を自社の課題と結びつけて整理する
展示会では、魅力的な製品やデザインに数多く出会えます。しかし、すべてを取り入れようとすると、かえって方向性がぶれてしまいます。大切なのは、得た情報を自社の課題と照らし合わせて取捨選択することです。たとえば、コミュニケーション不足が課題なら人が自然と集まる仕掛けに注目する、集中環境が足りないならブースや家具の工夫を持ち帰る、といった具合です。来場時のメモや写真を課題ごとに整理し直すと、自社にとって本当に必要な要素が見えてきます。展示会での気づきを感想で終わらせず、具体的な改善のアイデアへと落とし込んでいきましょう。
5.2. 専門会社と連携して構想をかたちにする
情報収集を通じて方向性が固まってきたら、構想を実際の空間に落とし込む段階に入ります。とはいえ、レイアウトの最適化や働き方に合わせた機能の設計には、専門的な知識が欠かせません。そこで頼りになるのが、オフィスデザインを手がける専門会社です。展示会で得たイメージや要望を共有すれば、自社の課題や予算に合わせて、現実的なプランへと具体化してもらえます。さまざまな業種の実例を見ておくと、専門会社との打ち合わせでも要望を伝えやすくなります。多くのオフィスデザインの事例をまとめた記事もありますので、構想を固める際の参考にしてみてください。
6. 展示会の上手な回り方|動線設計と心理を意識する
来場前の準備が整ったら、当日は歩き方そのものにも目を向けてみましょう。広い会場で多くのブースを効率よく回るには、人の集中力や記憶の仕組みを意識して動線を設計すると効果的です。ここでは、心理的な背景もふまえた展示会の上手な回り方をご紹介します。
6.1. 集中力が高い序盤を、重要なブースにあてる
人の判断力は、たくさんの情報に触れるうちに少しずつ低下していくとされ、これは「決定疲れ」と呼ばれます。会場に着いてしばらくは、集中力も体力も十分にある時間帯です。そのため、あらかじめ決めておいた優先度の高いブースや、どうしても見たい展示は、できるだけ序盤に回るのがおすすめです。後半に疲れてくると、せっかくの展示も印象に残りにくくなります。また、人は最初と最後に見たものを記憶に残しやすいという傾向(初頭効果・親近効果)もあるため、重要なブースを冒頭に置くと、学びが定着しやすくなります。
6.2. 動線を設計し、一方向に効率よく歩く
広い会場をやみくもに歩くと、同じ場所を何度も行き来して時間を浪費しがちです。来場前に会場マップを確認し、回る順番をおおまかに決めておきましょう。入口付近は混雑しやすいため、まず奥や外周のブースから回り、徐々に中心部へ戻ってくると、人の流れに逆らわずスムーズに移動できます。気になるブースにはマップへの書き込みで印を付け、一筆書きのように一方向で回ると、見落としや戻りを減らせます。立ち寄りたいセミナー会場の位置も動線に組み込んでおくと、移動のロスがさらに少なくなります。
6.3. 休憩をはさみ、記憶に残る情報収集をする
長時間歩き続けると、体力だけでなく集中力も低下し、情報が頭に入りにくくなります。1〜2時間を目安に休憩を取り、その時間で気づきをメモにまとめておくと、記憶が整理されて定着しやすくなります。人は繰り返し目にしたものに好感や親しみを抱きやすいとされ、これは「ザイオンス効果」と呼ばれます。気になった製品やブースは、時間に余裕があれば最後にもう一度訪ね、担当者に質問してみるとよいでしょう。こうしたひと手間が印象を深め、後日の検討材料としても役立ちます。
まとめ
オフィスデザインの展示会は、最新の家具やレイアウト、ワークプレイスのトレンドを実際に体感しながら、効率よく情報収集できる貴重な場です。
本記事では、オルガテック東京やワークプレイス改革EXPO(総務・人事・経理Week)、DXPO、Bizcrewといった主要な展示会と、東京ビッグサイトをはじめとする会場の特徴をご紹介しました。あわせて、来場前の目的整理や基調講演の活用、ブースの空間演出から学ぶといった、展示会を成果につなげるためのコツもお伝えしました。
大切なのは、得た気づきを自社の課題と結びつけ、具体的なオフィスづくりへと落とし込んでいくことです。まずは自社の目的に合う展示会を一つ選び、足を運んでみてはいかがでしょうか。展示会での出会いが、より働きやすいオフィスを実現する第一歩になるはずです。
株式会社ヴィスは、『はたらく人々を幸せに。』というパーパスのもと、働く場を設計する「ワークプレイスデザイン」と、そこで生まれる体験を設計する「エクスペリエンスデザイン」という二つのアプローチを通して『ワークデザイン』を実現し、人と組織のエンゲージメントを高めながら、企業価値の持続的な向上に貢献します。
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