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オフィスのトイレにこだわるべき理由
快適なトイレがあるオフィスでは、どのようなメリットが得られるのでしょうか。今回は、オフィス環境を考えるときにトイレを重要視すべき理由について解説します。
トイレの快適さが社員満足度につながる
トイレの快適性を重視することは、働く社員の満足度を高めることにもつながります。
トイレは用を足すだけではなく、洗面台を利用して化粧直しや歯磨きをする場所にもなることから、全体的な清潔感がとても重要です。
特に女性は男性よりもトイレを利用する回数が多いため、より清潔感を重視する傾向にあります。とはいえ、不潔な環境であれば男女関係なく不快な思いをするのはいうまでもありません。
一方、トイレの快適性にこだわりのないオフィスは、働きにくさを感じさせているかもしれません。そのような状況で改善が行われなければ、そのような不満をきっかけに人材が流出することも考えられるため、注意が必要です。
気分転換の場所でもある
オフィスでのトイレの役割は、単純に用を足すだけではありません。
仕事の合間や大事なプレゼンの前、失敗して気分が落ち込んだときなど、気分を切り替えるためにオフィスを離れて、トイレでひと息ついたという経験のある人は多いでしょう。
トイレは誰もいない個室でプライベートな空間を確保できることもあって、気持ちを落ち着けたり考えをまとめたりと、精神的な安定が得られる場でもあります。
もちろん、気分の切り替えは食堂や休憩室、喫煙所などでも行えますが、普段利用しない方もいるでしょう。
その点、トイレは全社員が共通して利用する場所です。快適なトイレ環境のあるオフィスを選ぶことで、すべての社員が気分転換できるきっかけをつくり、モチベーションアップにつながるでしょう。
【機能性+デザイン性】トイレのチェックポイント
では、「快適なトイレ」についてもう少し詳しく考えてみましょう。
トイレの快適性は機能性とデザイン性で決まります。入居ビルを検討の際やトイレを改装する際は、以下のような項目を確認しておくと良いでしょう。
・設置数
・個室のサイズ
・種類(タイプ)
・デザイン
・素材、形状
これらをふまえて、社員に良い影響を与えるトイレの考え方について紹介します。
設置数
トイレの数は、事務所衛生基準規則に則って設置しなければなりません。事業衛生基準規則とは、作業場における清潔さを維持し、良好な作業環境を確保するために必要な決まりを定めたものです。
最低限、この規則で定められた設置数を満たしましょう。
男性用と女性用で決められている数はそれぞれ以下のとおりです。
■男性用トイレ(個室)
・同時に働く男性社員が60人以内で1室必要
・60人を超えるごとに1室増やす必要がある
■男性用小便器
・同時に働く男性社員が30人以内で1箇所必要
・30人を超えるごとに1箇所増やす必要がある
■女性用トイレ(個室)
・同時に働く女性社員が20人以内で1室必要
・20人を超えるごとに1室増やす必要がある
この規則では、基本的に男女のトイレは区別するように定められていますが、同時に働く社員数が10人以内であれば、男女共用の個室トイレ1室でも良いとされています。
ただし、共用トイレは女性社員から好まれないケースが多いため、あまりおすすめはできません。
社員数に対して適切なトイレ数がないと、使いたいときに使用中で入れなかったり、故障や清掃中のときに不便を強いられたりします。
また、来客が多いオフィスの場合は、規定を満たした数でも不十分かもしれません。そのため、規則を守ったうえでオフィスに応じた最適なトイレの数を考えることが大切です。
出典:中央労働災害防止協会 安全衛生情報センター 事務所衛生基準規則
個室のサイズ
快適なトイレづくりのためには、理想的な個室のサイズを満たす必要があります。
設置するトイレの形状や大きさによっても異なりますが、横幅は70~80cm程度、奥行きは便座の先端から+40~50cm程度が一般的に使いやすい個室のサイズです。
横幅に関しては、トイレの左右にある程度のスペースがあると、メンテナンス性が高まり個室の圧迫感も軽減されます。左右ずつ約15cmを目安にスペースが確保できるかどうか確かめておくと良いでしょう。
奥行きに関しても、狭すぎると立ち座りや身の回りの動きを制限し、ドアから適切な距離がなければ快適に利用できません。そのため、便座のサイズに合わせて動きやすい奥行きを確保する必要があります。
トイレの種類
洋式トイレの種類は、大きく以下のふたつに分けられます。
1.タンクレスタイプ
シンプルなデザインと防汚コートや自動洗浄など多くのオプションが魅力で、掃除がしやすく清潔を保ちやすいというのがメリットです。また、タンクタイプと違い連続で水を流せるため、社員の多いオフィスにも適しています。
2.タンクタイプ
背面にタンクが取り付けられているタイプで、タンクレスに比べてオプション性は劣りますが、温水洗浄便などは取り付け可能です。設置面積が小さく安価というメリットがあります。
タンクに水が溜まらないと流せないため、社員数が多い場合は適さないかもしれません。
デザイン
トイレは気分転換できる場所でもあるので、リラックスできる工夫も必要です。たとえば、観葉植物や花を飾ることで落ち着ける雰囲気を演出できます。
また、配色によって人に与える印象は大きく変わるため、適切なカラーを選ぶことも大切でしょう。
トイレといえば清潔感のある白がイメージしやすいですが、清潔にしていても経年によって汚れが目立つ色でもあります。
衛生面の配慮はもちろんですが、配色を工夫して汚れが目立たない色を入れることで、清潔感を保つことも大切です。壁や扉は、暗めの色を用いることでも汚れを目立たなくできます。
便器にも、パステルカラーやブラウンなどの色が施されているタイプが登場しています。壁や床の色とあわせて選びましょう。
トイレの素材・形状
衛生面を保つためにも、便器や壁、床、洗面台など、汚れやすい箇所は清潔を保ちやすい素材や形状かどうかを確認しましょう。最近では、有機ガラス系の新素材が登場しています。汚れがつきにくく、掃除もしやすいといわれています。また、オフィスによっては、多目的トイレが設置されていることがあります。来客の訪問が多い場合は、そのようなオフィスビルも検討すると良いでしょう。
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まとめ
オフィスのトイレは、多くの社員が快適さを求めており、気分転換の場としても活用されています。快適さを高めるためには、誰もが使いやすく清潔感を与える工夫が大切です。
そのためには、トイレ数や個室のサイズ、使用されている素材など、あらゆる要素を検討する必要があります。
オフィスのトイレ改装にお悩みの場合は、プロに相談してみてはいかがでしょうか。