企業が優秀な人材を確保するためには、給与や福利厚生だけではなく、「働く環境の質」がこれまで以上に重要な要素となっています。特にアフターコロナ以降、オフィスの役割は“働く場所”から“企業の魅力を伝えるブランド体験の場”へと進化し、採用活動における評価軸の一つとして注目されるようになりました。
本記事では、オフィス移転が採用力にどのような効果をもたらすのかを中心に、その理由や成功のポイントをわかりやすく解説します。
オフィス移転が採用力を高める理由
近年、求職者が企業を選ぶ際の基準は「給与」や「業務内容」だけでなく、働く環境そのものが重要な判断軸として位置付けられるようになってきました。特にミレニアル・Z世代を中心に、「自分らしく働ける空間か」「企業のカルチャーが体験として感じられるか」が企業選びの大きなポイントになっています。
理由1:オフィスは“企業の世界観”を最も直感的に伝える場所
採用活動で候補者が企業文化を理解するうえで、オフィスは最も視覚的・体験的なメディアです。
たとえば、ブランディングされた空間や開放的なラウンジ、多様な働き方を支えるゾーン構成などは、候補者に「この会社で働く自分」を強くイメージさせます。
参考記事: 採用ブランディングとは?重要性やメリット・デメリットから進め方まで解説
理由2:働き方の変化に合わせた“魅力的な働きやすさ”を示せる
働きやすさは、企業への志望度に直結する要素です。特にハイブリッドワークが一般化する中で、
- 集中できる個室ブース
- チームで使えるコラボレーションエリア
- 休憩しながらアイデアが生まれるリフレッシュスペース
といった多様な働き方を支援するレイアウトは、求職者に「働きやすさ」を強く印象づけます。
また、動線設計の工夫なども、働きやすさ改善に直結します。
理由3:移転は“企業の本気度”を示す強いメッセージになる
採用活動において、企業が環境投資に積極的であることは、求職者に「この会社は成長を目指している」「社員への投資を惜しまない」というポジティブなメッセージとして伝わります。
特に老朽化したオフィスから最新レイアウトへ移行することは、企業姿勢を強く表現する象徴的な行為といえます。
さらに、オフィス移転では手続き・原状回復・計画などの実務的なポイントを押さえる必要があるため、採用だけではなく“企業としての運営力”を示す機会にもなります。
参考記事:事務所の移転で失敗しないために|手続き・費用・原状復帰まで総務担当者が押さえるべきポイント
採用を成功させるためのオフィスづくりのポイント
採用強化につながるオフィスづくりを実現するためには、単に見た目を整えるだけでなく、求職者が“ここで働きたい”と感じる体験を提供する工夫が不可欠です。本章では、企業がオフィス移転や改装を検討する際に押さえておくべき3つのポイントを解説します。
ポイント1:企業の世界観を体験として伝える「ブランディング設計」
求職者にとって、オフィスは最初に触れる企業文化そのものです。
エントランスのビジュアルアイデンティティ、ゾーニングによる働き方の表現、そして壁面グラフィックや素材選びなど、あらゆる要素が“企業の世界観”を物語ります。
特に採用目的で来社する学生・転職者は、「会社の価値観が空間に反映されているか」を敏感に感じ取ります。
そのため、企業の理念やブランドストーリーを空間に落とし込む「ブランディング設計」は、採用競争力を左右する大きなポイントとなります。

ポイント2:多様な働き方に対応した「柔軟なレイアウト」
アフターコロナ以降、多くの企業がハイブリッドワークに移行し、オフィスは「毎日全員が必ず集まる場所」ではなくなりました。
そのため、従来の固定席を中心としたレイアウトではなく、以下のような“働く目的に応じた空間構成”が求められています。
- 1人で集中できるフォーカスブース
- チームで議論できるコラボレーションエリア
- 気軽に会話が生まれるカフェスペース
- オンライン会議に最適化された個室スペース
これらの空間の存在は、求職者に「働く選択肢の多さ=働きやすさ」につながる印象を与えます。

ポイント3:企業の姿勢を伝える「投資としてのオフィス」
求職者は企業を選ぶ際、「社員への投資姿勢」も注視しています。
老朽化した空間のままでは、企業の成長イメージや働きやすさが伝わりにくく、採用の機会損失につながることもあります。
一方、オフィス移転や改装リニューアルを積極的に行う企業は、
- 働く環境を整えようとする姿勢
- 企業成長への意欲
- 社員満足度への配慮
といったポジティブなメッセージを自然に示すことができます。
さらに、移転や改装などのオフィスプロジェクトは手続き・原状回復・スケジュール管理などの“総合力”が必要な取り組みであるため、適切に進めている企業はその点でも信頼性を示すことができます。
採用課題の解決に向けて、オフィス移転が果たす役割
ここまで、オフィス移転が採用力を高める理由や、理想的なオフィスづくりのポイントについて解説してきました。
しかし実際には、移転プロジェクトを進める企業はそれぞれ異なる背景や課題を抱えており、「どんな設計・レイアウトを施せば採用に効果的なのか」をイメージするのは決して簡単ではありません。
そのため、実際にオフィス移転を通じて採用課題を改善した企業の事例を知ることは、非常に大きなヒントとなります。特に、
- 採用強化を目的にオフィスを刷新したケース
- 企業カルチャーやブランドを空間に落とし込んだケース
- 社員間コミュニケーションを促進するレイアウトで人材定着に成功したケース
などは、同様の課題を抱える企業にとって大いに参考になるはずです。
また、採用活動において“働く場の魅力”は求職者の意思決定を左右する重要なポイントであり、その効果を最大化するためには、企業の世界観と働きやすさを両立させる空間設計が欠かせません。
こうしたポイントを実現した事例は、すでに複数の企業で成果を上げています。
次章では、今回のテーマに合致し、かつ最新の取り組みでもある事例を詳しく紹介していきます。
採用力向上につながる自社の最新オフィス移転事例
株式会社ヴィスでは、オフィス移転を通じて採用課題の解決に取り組む企業を多数支援してきました。その中から本記事では、採用強化に大きく寄与した事例をご紹介します。
センス・トラスト株式会社

「日本を代表する会社にする」というセンス・トラスト様の強い志を具現化すべくスタートしたプロジェクト。関西最後の一等地「グラングリーン大阪」にオフィスを構えることで、企業ブランディング強化や社員のモチベーション向上、優秀な人材の確保につなげていくことも見据え、アウターブランディング・インナーブランディングともに圧倒的な相乗効果を併せ持つ唯一無二の空間を目指しました。
事例の詳細はこちら:センス・トラスト株式会社
株式会社サーバーワークス

近年、新潟市では企業のDX化に向けた取り組みを推進しており、IT人材の育成期間が他県に比べて多かったりと、充実した支援制度が整っています。サーバーワークス様も、IT企業が集中する新潟の地で、エンジニアが集中して働けるオフィスかつ、社員の方々が出社したいと思えるオフィスを設けたいという思いからプロジェクトがスタート。採用力向上・デジタル人材の育成力向上に繋がる空間の構築を目指しました。
事例の詳細はこちら:株式会社サーバーワークス
採用力を高めるオフィスデザイン
株式会社ヴィスでは、オフィスデザインを活用し、自社の採用を強くするポイントとアイデアを実際のオフィス事例と併せて紹介している資料を公開しています。
ぜひ、オフィスプロジェクトの参考にしてください。
ダウンロードはこちら:採用力を高めるオフィスデザイン
まとめ
オフィス移転は単なる「働く場所の刷新」ではなく、企業の採用力を高める戦略的な投資として大きな効果をもたらします。企業カルチャーを体現する空間設計、ハイブリッドワークに適応した柔軟なレイアウト、そして社員の働きやすさを支える環境づくりは、求職者に「ここで働きたい」と感じさせる強力なメッセージとなります。
オフィスは、企業の魅力を最も直感的に伝えるメディアです。
採用競争が激しくなる今だからこそ、「働きたい」と思われる環境づくりに本気で向き合う企業が、優秀な人材から選ばれる企業へと成長していきます。
次の一歩として、自社のオフィスが採用力を高める武器になっているか、そして 未来の働き方をどのようにデザインしていくべきか、一度見つめ直してみてはいかがでしょうか。
株式会社ヴィスは、『はたらく人々を幸せに。』というパーパスのもと、働く場を設計する「ワークプレイスデザイン」と、そこで生まれる体験を設計する「エクスペリエンスデザイン」という二つのアプローチを通して『ワークデザイン』を実現し、人と組織のエンゲージメントを高めながら、企業価値の持続的な向上に貢献します。
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